SOHOや中小企業で使えるオンライン帳票作成サービスを試す(DOBER編)Biz.Hacks

SOHOや中小企業に向いた、請求書や見積書などの帳票をオンラインで作成できるサービスが増えつつある。今回はその中の1つ「DOBER(ドーベル)」を紹介する。

» 2014年04月14日 10時00分 公開
[山口真弘,Business Media 誠]

 DOBER(ドーベル)は、オンラインでさまざまな帳票を作成し、PDFでダウンロードできる無料サービスだ。作成できる帳票は請求書、見積書、受領書、領収書、発注書の5種類。Webサイト上からメールを送信する機能は用意されていない。

DOBERの良いところ

  • 請求書、見積書、受領書、領収書、発注書が作成できる
  • 自社ロゴや社印画像を帳票に埋め込める
  • 取引先データをCSVで登録できる

DOBERの課題

  • 作成フローが独特で慣れが必要
  • 源泉徴収や復興税には対応していない
  • ユーザーインタフェースが分かりにくい

DOBER 「DOBER(ドーベル)」トップページ。同種サービスでは一般的な、帳票のサンプルが掲載されていないのでイメージが湧きにくい
DOBER ユーザー登録に必要なのはメールアドレスとパスワード、担当者名、会社名、市区郡番地と同種サービスと比較するとやや煩雑。会社情報はあとから入力させる方式でもよさそうだ
DOBER マイページ。直近の取引情報がリストで表示される。過去の取引情報を複製することもできる
DOBER 帳票に表示される自社データはあらかじめ登録しておく。ロゴや会社印は自前のデータをアップロードして利用できる
DOBER 取引先のデータも登録しておく方式。この画面にはないがCSVでのアップロード機能も備える
DOBER 新規帳票を作成するには、取引先と担当者名を選んでいったん保存し、そこから取引内容を記入し、最後に帳票の種類を選ぶという独特のフロー
DOBER ダウンロードしたPDFの請求書をAcrobatで開いたところ。デザインはややそっけなく、フォーマットもあまり一般的とはいえないので、評価が分かれそうだ
DOBER こちらは領収書のフォーマット。基本的にどの帳票も同様のデザインで、カスタマイズにも対応しない。ちなみに今回試用した限りでは、Internet Explorerではファイル名が文字化けするようだ

DOBERの使い方

 まず、自社のデータと取引先のデータを登録しておく。自社データはロゴや社印の画像もアップロードできる。また取引先のデータはCSVでアップロード可能なので、既存データを流用できる。

 帳票の作成フローは独特で、最初に取引先を選んで取引情報を作成し、そこを基点に必要な帳票を選んで作成する。1つの取引情報をベースにさまざまな帳票を作成するので、見積書を発行した相手に同じ内容で受領書や請求書などを発行するにはスムーズだが、最初に見積書や請求書の作成画面が表示されるわけではないため、理解するまではやや戸惑う。

 作成した取引情報はマイページに履歴が表示されるので、過去のデータの参照も容易なほか、過去の取引情報を複製して新しい取引情報を作れる。毎月決まった取引先と決まった取引を行っている場合などは便利だろう。また、請求書に対して入金の有無を登録できるなど、簡易な入金管理機能も備えている。消費税は自動的に計算されるが、源泉徴収および復興税が考慮されていないのはマイナスだろう。

 機能的にはひととおりを網羅している印象だが、作成フローが独特ゆえ慣れるまで時間がかかること、またボタン類の文言や配置が直感的に分かりにくいことが、ハードルを高くしている印象だ。インタフェースおよび帳票ともにデザイン面に注力すれば、さらに魅力的なサービスになりそうだ。

サービス名 提供元 利用料
DOBER インフォアスリート 無料

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