社員の意見を採り入れたオフィスで成長し続けるベンチャーを目指すベンチャー企業オフィス100選【ジーニー編】

インターネットメディア事業およびインターネット広告代理事業を展開するジーニーは、新橋で事業を立ち上げた後、1年後に六本木オフィスへ移転。そこには、社員の意見が多く取り入れられているという。

» 2014年02月28日 11時00分 公開
[オフィス通信]

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本記事は「オフィス通信」で掲載した記事を一部抜粋・編集して掲載しています。


 「アドテクノロジーで世界を変える」をミッションとし、インターネットメディア事業およびインターネット広告代理事業を展開するジーニー。「最先端の広告テクノロジーで顧客の収益を最大化する」というビジョンを掲げている。

 同社は2010年4月に新橋で産声を上げ、その1年後に新橋の別のビルへ移転。さらにその1年後には現在の六本木4丁目の「黒崎ビル」へと移転をくり返してきた。同社代表取締役CEO・工藤智昭氏は言う。

 「いずれも取引先の多い港区内での移転になりますが、新橋と六本木では街のイメージがまったく違います。私個人としては新橋の雰囲気も捨てがたいと思っていましたが、今回は若い社員たちの意見を採り入れて六本木へ移転することにしました」

社員全員から意見を聞き、可能な限り要望を実現

 移転先の選定に当たっては、100件余りの候補をピックアップし、そのうち10件ほどには現地に足を運んで検討したという。その結果、六本木駅と六本木一丁目駅の2駅3路線が利用可能で交通アクセスの良い同ビルへの入居を決めた。

 「このビルは以前、急成長で話題になったベンチャー企業が入居していたので、縁起がいいというのも理由の1つでした。築年数はそこそこ経過していましたが、最近リノベーションしたばかりでトイレなどが綺麗になっていたことも魅力でした」(工藤氏)


ブラック&ホワイトのコントラストが印象的なエントランス(左)、自然の素材を活かした調度と目に優しい照明のリフレッシュスペース(右)

 新たなオフィスを構築するのに際して、工藤氏は当時在籍していた約20名の社員全員から意見を聞くことにした。それぞれの要望を予算と時間の許す限りすべて実現するつもりで、社内にオフィス移転プロジェクトを立ち上げ、デザイン事務所や施工業者から何パターンものデザイン案を提出してもらい、何回も会議を開きながら計画を進めたという。

社員が自主的に成長を目指しチャレンジし続ける会社に

 「現場で働く人の意見を採り入れることが大事だと思いました。プロジェクトにはもちろん私も参画していましたが、実務はなるべくメンバーに任せるようにしました」(工藤氏)

 こうして完成した同社のオフィスは、スタイリッシュなエントランスのデザインや外から見てようすがわかるガラス張りの大会議室など、随所に社員の意見が反映されている。

 本記事の取材(2013年10月)時点での同社の社員数は約65人。移転直後の約20人から1年半で3倍強になった計算である。ただ頭数が増えたというだけでなく、自ら考え、成長にチャレンジする精鋭の人材揃いであるという。

 「資格取得支援制度などの社内制度も充実させていますが、社外のセミナーなども社員が自主的に探して『参加したい』と言ってくるケースもよくあります。その場合も費用は会社で負担しています」(工藤氏)


執務エリアは窓を大きく取り、広い通路を確保して明るさと開放感を実現(左)、TV会議を通じて海外拠点とリアルタイムでのコミュニケーションが可能(右)

 現在のオフィスのキャパシティでは、あと10人前後で限界なので、2014年度中には次の移転を視野に入れていると工藤氏は言う。

 「コンビニ弁当などで食事を済ませている社員が多いので、もっと健康に良い物を社内で食べられるような環境をつくりたいですね。社内にシェフを置くとか。また、現在シンガポールやベトナムにもオフィスを展開していますが、アジアを中心にどんどん会社を大きくして、成長スピードを持続していきたいと考えています。そのためには私自身もリスクを取ってチャレンジし続けることが大事だと思っています」(工藤氏)

※本記事は、オフィス通信で掲載された記事を一部修正し、転載したものです。(執筆:浦上史樹)

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