ウィジェットは便利だし、通信量が少なそう――と安易にホーム画面にウィジェットを設置しすぎると痛い目に遭う。格安SIMカードでウィジェットを使う際の注意点を解説する。
高速通信のLTEが使えて、月1000円以下の格安SIM「U-mobile*d」(データ通信量が1Gバイトまでなら税抜き680円/月)で、さまざまな機能やサービスを不自由なく使えるか試す本企画。今回のテーマは「ウィジェット」だ。
ウィジェットというのは、Androidスマホのホーム画面上で動作する簡易アプリだ。第6回でTwitterとFacebookのウィジェットを少し取り上げたが、通常のアプリを開いてタイムラインをチェックするより、ウィジェットでチェックしたほうが通信量が少ないのがメリットだった。とはいえ、ウィジェットは常に表示/更新をし続けるものであり、文字だけの表示とも限らない。通信量が“多そう”な派手な見た目のウィジェットもある。
今回使うウィジェットは以下の6本だ。このうち、カレンダーとGmailについてはAndroidスマホにプリインストールされている。プリインストールアプリを除けば、各アプリのサイズは大きくても4Mバイト程度だ。通信量の節約を考えるなら、Wi-Fi接続時や無料で使い放題となる契約初月にインストールしておきたい。
どのウィジェットも時間が経過すると情報が更新されるので、ホーム画面上に設置してから、1時間後に通信量をチェックした。データ通信量は、いつも通りXperia Z1の設定画面から「データ使用」を開いて確認する。ウィジェットはサイズが複数用意されることもあるので、利用時の設定も示した。結果は以下の通りだ。
各ウィジェットのデータ通信量(1時間) | ||
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アプリ | 設定 | 通信量 |
Yahoo!JAPANウィジェット | 4:2のニュースリーダーのウィジェット | 0.1Mバイト |
ヤフオク!ウィジェット | ログインしてウォッチリストを表示 | 2Mバイト |
アメダスウィジェット | 4:4の関東地方を選択 | 0.3Mバイト |
ピンポイント天気 | 筆者の現在地の天気を表示 | 0.2Mバイト |
カレンダー+Gmail | 同じGoogleアカウントを使い、2本ともホーム画面に設置 | 0.2Mバイト |
ヤフオク!ウィジェット以外のデータ通信量は微々たるもので、一見問題ないように思える。しかし、ウィジェットは常時通信を行っており、少しずつではあるが通信量を消費してしまう。“ちりも積もれば山となる”ので、不要なウィジェットはホーム画面から削除したほうが賢明だ。たとえ1時間に0.1Mバイトの消費でも、12時間続ければ1Mバイトを超え、1カ月で70Mバイト近くになる計算だ。
もちろん更新されない時間があったり、消灯中に通信をしないウィジェットもあるので、実際はこれより通信量は少ない。ただ2Mバイトを超えてしまった「ヤフオク!ウィジェット」は少し気になる。Yahoo!オークションの場合、ログインして設定するため余計な通信量が発生し、画像も表示されるので通信量が多くなってしまったのだろう。
またウォッチリストや入札、落札リストがひんぱんに更新されていると、さらに通信量がかさむので、ネットオークションのウィジェットを使うときは、あらかじめ欲しい商品を絞って(ヤフオクの場合、公式サイトで登録数を減らす)おくといい。
「ウィジェットの通信量は少なそう」とホーム画面にウィジェットを設置しすぎるのには注意したいが、必要なウィジェットを設置するだけならデータ通信量の心配をすることはなさそうだ。中にはアプリよりも便利なウィジェットもある。格安SIMカードを使うときはウィジェットも効果的に使っていきたい。
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