誰とでもいい「コミュニケーション」を取るのは難しいと思う人も多いと思います。しかしあるステップを踏めば意外とシンプルに解決していい関係を築いていけるのです。
1971年生まれ。経営者、教師、コンサルタント、コーチ、カウンセラーなど、リーダー層を支えるビジネスコーチ。人材育成コンサルタント。
自身がプレッシャーの多い職場で精神的に追い込まれる中、リーダーを任される。人や組織を育てるには、マネジメントの手法だけでは太刀打ちできないことを痛感。優れたリーダーたちが使う卓越したコミュニケーションスキルを学び、実践。チームの変革に成功する。実践の経験から、難しいコミュニケーションスキルを誰もが現場ですぐに使えるようにした独自の手法「トライアングルコミュニケーションモデル」を考案。実践的なコミュニケーション方法を伝えるコミュニケーショントレーナー。
米国NLP協会認定NLPトレーナー、NPO法人しごとのみらい理事長。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』(こう書房)、『イラッとしたときのあたまとこころの整理術―仕事に負けない自分の作り方』(ベストブック)がある。
連載記事「人生はサーフィンのように」をeBook(電子書籍)にまとめた「やる気が出ない本当の理由」を発売。詳細はこちら。
本連載では、同僚を前向きに導くコミュニケーションスキルを数回に分けて紹介しています。前回「『伝える』前に知ってほしい、『伝わる』コミュニケーション6つの前提」では、コミュニケーションのスキル的な話の前に、知識として知っていると便利な6つの前提をお話しました。
同僚を前向きに導くために必要なかかわりや会話の流れである「コミュニケーションU」については、「仕組みや制度だけでモチベーションは上がらない――社員を前向きに導くコミュニケーションの全体像」でお話しています。そのポイントは「相手に合わせ信頼関係を築く」と「望ましい姿に導く」の2つにあります。
今回は、この流れの中から「相手に合わせ信頼関係を築く」ために必要な4つのコミュニケーションスキルについて取り上げます。
「信頼関係」という言葉から抱くイメージは、ある程度の時間を一緒に過ごし、互いが分かり合えた状態のことですよね。辞書で調べてみたら、「頼りにする」「頼りになる」「相手を信じる」などと書かれていました。
一方、長い時間をかけなくても、一目会った瞬間に「この人なら何となく気が合いそう」「信頼できそう」という感覚を抱くこともあります。その感覚は「信頼関係」という言葉よりも、「心と心がつながり合った状態」といったほうがいいかもしれません。
今回は、このような「心と心がつながり合った状態」を作るための方法についての話です。そのためには、大きく分けると4つのステップがあります。以降、職場の同僚や部下のことを「相手」と表現しますが、それぞれの立場に置き換えてみてください。
では、それぞれの具体的な方法についてお話しましょう。
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