SHOT NOTEが4×3のサイズ縛りをやめた理由、キングジムが目指すデジアナ文具のスタンダードとは?「SHOT NOTEまつり」リポート(1/2 ページ)

キングジムがパートナー企業と「SHOT NOTEまつり」を開催。新製品の発表や、「デジアナ文具」ブームを作り出した同社が今後の目指す方向性を話した。

» 2013年10月23日 10時43分 公開
[上口翔子,Business Media 誠]
「SHOT NOTE(ショットノート)」

 スマートフォンで撮影をして手書きメモをデジタル化する「SHOT NOTE(ショットノート)」。デジアナ文具、スマホ連携文具、スマート文具、など呼び方はそれぞれにせよ、文具業界に新たなカテゴリを生み出したのは間違いない。テレビ、雑誌などでは特集が組まれ、2011年1月の発表当時公開した誠 Biz.IDの記事もとてもよく読まれた。

 2013年10月現在の累計販売冊数は300万冊。2011年2月にリリースした「メモパッド」タイプ以来、「付せん」タイプや「ホワイトボード」タイプ、「無線綴じ」タイプなどラインアップを拡充。最近では、メインユーザーではなかった女性を意識してカラーバリエーションを増やすなど、さまざまなアプローチをしてきた。

 そんなSHOT NOTEだが、発売以来変えてこなかったことがある。それが、以前「『ショットノート』の大きさの秘密とは」で紹介した4×3というアスペクト比だ。ほぼ全てのラインアップをこの比率に揃えることで、アプリで撮影時にサイズを指定しなくていい(そのおかげで類似製品よりも速く、手軽にデジタル化が行える)メリットがあった。

11月20日に発売するA4サイズの「ショットノート<横型>(ツインリングタイプ)」

 10月18日のアプリアップデートで、この4×3比の縛りがなくなった。それにより、より幅広いサイズのものにSHOT NOTEの機能を付けられるようにしたのだ。11月20日に発売するA4サイズの「ショットノート<横型>(ツインリングタイプ)」がその第一弾。このほか、パートナー企業とのコラボ商品も順次発売を予定している。

10月18日のアプリアップデートで大きく変わったこと

パートナー企業と作っていくSHOT NOTEファミリー

キングジム宮本彰代表取締役社長

 キングジムは、累計販売300万冊やSHOT NOTEの新たな取り組みを記念して10月22日に「SHOT NOTEまつり」を開催した。そこで宮本彰代表取締役社長は「SHOT NOTEをはじめとするデジアナ文具は一般化しつつある。キングジムもSHOT NOTEだけでなくSHOT DOCS(ショットドックス)といったファミリー製品を出しており、今後もさらに増やしていく」と話した。

 横田英人開発担当部長も「今やPC、スマートフォン、タブレットが当たり前にオフィスにある」とオフィスワーカーの働き方が変わった時代背景を語りながら「それなのにオフィスにある道具、文具は形も基本性能も変わっていない。今こそ文具にも大きな変化が必要なときで、その1つ(の答えが)SHOT NOTEだった。手書きをさっとデジタル化できる手軽さ、検索性、共有のしやすさが特徴。今後もSHOT NOTEにとどまらず、世界で使ってもらえる文具を作っていく」と豊富を語っている。またパートナー企業との提携は「SHOT NOTEをブームではなく新しい紙文化の社会インフラにしていく」狙いもあるという。

 なお、SHOT NOTEまつりの会場では、各パートナー企業も発表とSHOT NOTEとのコラボ製品展示を行った。次ページで紹介していく。

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