究極の「ながら」作業、仕事をしながらの運動はいいこと?3分LifeHacking

最近続々と登場しているエクササイズ装置付きデスクやアタッチメント。仕事しながら運動ができちゃうメリットとデメリットとは?

» 2013年09月20日 09時00分 公開
[Adam Dachis(訳:堀込泰三),ライフハッカー[日本版]]
ライフハッカー[日本版]

 最近続々と登場しているエクササイズ装置付きデスクやアタッチメント。仕事しながら運動ができちゃうということは、生産性は倍増し、時間節約につながるのでは!?

 世の中そんなにうまい話はありません。何事にも、メリットがあればデメリットもあるものです。そこで、仕事をしながら運動することの長所と短所を考えてみました。

長所:マルチタスクが可能

 最初に言っておくと、マルチタスクはいいことばかりではありません。焦点が分散すれば、それだけ1つのタスクに向けられる集中力が失われてしまうのです。これが起きやすいのは、例えば会議中にメールを書くなど、似通った行為を組み合わせたときです。

 話しながら聞くことができないのは、どちらの行為も脳の同じ領域を使用するため。しかし運動は、メールを書くことやPCでの作業とは使う領域が重複しません。

 PCをいじりながら重量挙げができないのは明らかですが、エアロバイクや軽いランニングのような繰り返しの動作であれば、PC作業と組み合わせることが可能です。

 特にエアロバイクは動きを制御しやすく、けがのリスクが少ないのでマルチタスクには最適です。

短所:仕事のせいで運動がストレスに

 運動は本来、体のストレスレベルを下げてくれるものです。長時間働いた後のエクササイズは緊張を解きほぐす効果があります。運動中は苦しくても、終了後の疲労感が心地よく、ストレスや心配事の解消につながるのです。

 これにデスクワークを加えるとどうなるでしょう? ストレス解消どころか、逆にストレスを増やしてしまうことになりかねません。また運動の感覚が好きでリラックスできるという人にとっては、それと同時にデスクワークをするなんて許せないと感じられるかもしれません。辛うじて生産性は高まったとしても、ストレス解消やリラックスの効果は失われてしまうでしょう。

長所兼短所:気分転換(=注意力散漫)になる

 上でも述べたように、どんな種類のマルチタスクも注意力散漫を招きます。例えば何かを考えながら歩くことはできますが、考え事に集中しすぎて電柱にぶつかってしまうときもありますよね。

 緊張をほぐしたい場合やトレーニングに集中したい場合には問題も起こるでしょう。集中力が十分でなければ、ケガをする可能性だってあります。

 私の場合、エクササイズをしながらだとできないゲームがいくつかあります。例えば、マリオが穴に落ちないようにジャンプをさせたいとき、他のことをすべて中断しなければうまくできません。体が緊張して、何もできなくなってしまうのです。

 エアロバイクであれば足を止めても問題ありませんが、ルームランナーでこれをやってしまうと、あっという間に落下して顔をコンベアに強打することになるしょう。子どものころこれをやってしまった経験がありますが、全力で避けることをおすすめします。

 これはどんな作業であっても同じことです。気分転換によってトレーニングがはかどるかもしれませんが、逆効果にならないように要注意。長所はすぐに短所に変わってしまいますよ。

長所:長時間エクササイズする口実に

 多くの人にとって、運動の時間はなかなか取れないもの。しかし仕事と同時にしてしまえば、そんな問題は解決されます。このようにして得られた効率向上をうまく利用し、運動を通常の時間に限定することで自由時間を生み出すこともできます。一方、非常に忙しい毎日を送っていて1日中座っているような人にとっては、もっとエクササイズをするための口実にもなるのです。

短所:酔いやすい

 技術の進歩によって画面の密度が向上し、表示される文字はどんどん小さくなっています。その文字を追いながら運動をすると、酔って、気持ち悪くなる可能性もあります。エアロバイクであればある程度の安定は得られますが、ルームランナー上で速く走るような場合、タイピングをするのは、かなり難しいでしょう。

 もちろん、この影響は十人十色。自分が酔いやすいかどうかを試したければ、ジムに行って実際に機器を使いながら本を読めば分かります。

結論

 仕事中のエクササイズは必ずしも誰もが満足できるものではないようです。人によっては、逆効果になってしまうことも。

 しかし多くの人にとっては、通常は相いれない2つのことを同時に進めながら、どちらもうまくこなせるという恩恵が得られるはずです。

 私も当初はマルチタスクに懐疑的だったのですが、実際に試してみたら、エクササイズしながらのほうが仕事に集中できて驚きでした。もちろん効果は人それぞれなので、ここで挙げた長所と短所をじっくりと吟味して、自分にとって最適かどうかを判断してみてください。

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