ごちそうしてもらった翌日、平社員は90%がメールすらしない?参謀の戦略眼

社会人になると多くの人が研修などで学ぶビジネスマナー。今でも実行できている人はどれほどいるでしょうか? 今回は「お礼」編です。

» 2013年08月12日 12時50分 公開
[細島誠彦,Business Media 誠]
誠ブログ

 ビジネスマナーというのは、大半の人が会社に入ったときに研修で教えられます。名刺の配り方や会議での席、お茶のくみ方、電話の取り方――。しかしそれらは、新人研修が終わって配属が決まると大半の人は忘れてしまうようです。さらに言うと、1年ほど同じ会社で働いて慣れてしまうと90%以上の人は忘れてしまいます。

 マナーなどその程度の扱いです。ビジネスマナーができている社会人は、かなり少ないのではないでしょうか? あなたの会社が体育会系ベンチャーのように徹底したマナーを日常的に指導している場合などは別ですが、並列的でアットホームな環境が好まれる昨今では、多くの人が当てはまると思います。

飲み会翌日の対応で分かるビジネスマナーのある/なし

 私は昔、それはそれは厳しいベンチャー企業にいました。昔の同僚と飲むと鍛えられた人とそうではない人の差は、すぐに分かります。元ベンチャー企業で鍛えられた人と飲んだ次の日には、必ずメールが来ています。

 「昨日貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。また、ぜひ、ご一緒させてください」

 などと言った内容です。

 そうではない企業の人間と行くと(必ずしも全員ではないですが)そうはなりません。そう、メールでお礼するどころか、次の日に会っても何も言わない輩さえいます。そういう輩とは私は二度と飲みに行くことはありません。

 『一流社員が実践している仕事の哲学』(安田正・著)という本に、面白いことが書かれていました。

 ごちそうしてもらった次の日

 平社員は、90%がメールすらしない

 部長でも、80%の人がお礼を言わない

 役員は、100%朝7時にお礼メールが来る

 とのことです。

 このパーセンテージの是非はよく分かりませんが、私の感覚もこの数値と同様です。普段飲みに行く人は役員クラスの人も多いですが、そうではない人も結構います。共通するのは、翌日にきちんとお礼メールを送ってくる人のほとんどは、数年後必ず何らかの肩書を持っているということです。

 この「お礼」でさらに押さえたいポイントは、たとえごちそうになったわけではなく、割り勘だったとしても、お礼はするべきだということです。貴重な時間を割いて付き合ってくれたことに対するお礼だからです。会社の経費など本人がお金を出したわけではない場合も、会社の社員がたくさん参加する飲み会の場合も同様です。

 お礼などというのは、人としての基本に過ぎません。お礼をすべきかどうかの議論ではなく、当たり前のことにすぎないのです。しかし、これがきちんとできない人が多いということは、もし、きちんとできれば、普通以上の人となる、という裏返しでもあります。この人はできた人だ! 仕事ができる! と思われる存在となります。

 嘆かわしい社会になりつつありますが、こうした「礼」を大事にする社会でありたいものです。

※この記事は、誠ブログ細島誠彦ブログ【参謀の戦略眼】:"マナーができれば普通以上"〜お礼編〜より転載、編集しています。

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