「先延ばし」は誰もが身に覚えがある問題ではないでしょうか。先延ばしを撃退するために、効果のある7つの方法を紹介しましょう。
「先延ばし」は誰もが身に覚えがある問題ではないでしょうか。現代はインターネットなど、世の中にはありとあらゆる仕事をサボりたくなる誘惑が大量にありますからね。先延ばしを撃退するために、効果のある方法を紹介しましょう。
「一夜漬け」にも利点があります。大学時代に徹夜の勉強で奇跡を起こした人も多いはず。一夜漬けは、成果の「質」という面では問題があるでしょうが、グズグズしがちな私たちのお尻に火をつける意味では非常に効果的なのです。
先延ばしに関する研究結果によると「土壇場での踏ん張り」はもう逃げ場がないという事実から生まれるのだそうです。
さらに耳寄りな話として、本当に追い詰められる前に「切羽詰まった気持ちに自分を追い込む」ことで、この感情はコントロールできるそうです。しかも心配や不安に悩まされることもありません。
やり方はさまざまですが、極端かつ創造的な選択肢として『stickK』というWebアプリを使う方法があります。
これは、期日までに仕上げなければならない課題について、あらかじめユーザーを追い込むことで目標を守らせるアプリです。「それはすごい、でも一体どういう仕組みなんだ?」と疑問に思った人もいるでしょう。実はこのアプリでは、目標を設定する前にいくらかの現金を預ける必要があります。そして締め切りが守れなかった場合、お金は没収されてしまいます! ちなみに、没収されたお金はチャリティーに寄付されるとのことです。
これ以外の選択肢も用意されていますし、絶対にお金を預けなくてはならないというわけではないですが、どうせ使うならこの機能にチャレンジしない手はないですよね。他にも同様に効果のある方法として、以下の2つがあります。
やる気にはさまざまな要素が複雑に絡み合っています。目標設定だけでなく、その達成に向けた計画にも左右されます。
モチベーションに関する研究では、抽象的な目標を持つほうが決めたことを守る上ではプラスになるという意外な結果が出ています。非常にざっくりとした意味では「でっかい夢を見ろ」というのはそれほど悪いアドバイスでもないのです(ただし、夢ばかり見ているのも目標達成にはマイナスです。この件についてはあとで詳しく触れます)。
しかし、壮大な計画には別の問題点もあります。自分自身の高すぎる期待に怖じ気づいてしまうケースがあるのです。それでも大きな夢をあきらめたくないのなら「大局的な目標」と「細かなノルマ」を決めておくのが落としどころとしては一番良いでしょう。
目標には、あなたが達成したいと考えるスケールの大きな事柄を掲げてください。そして、その夢の実現に向けて毎日やらなくてはならないことをノルマとして挙げるのです。
例えば、デザイナーで本も執筆しているNathan Barry氏は、電子書籍で3冊の著作を自費出版するという目標を定め、そのために「たとえ何があっても1日1000ワードは文章を書く」というノルマを自らに課しました。
このノルマのおかげで毎日やるべきことが明確になり、見事に目標を達成したのです。簡単に言うと、ノルマには1日(場合によっては1時間)ごとにやるべきことをはっきりさせられるメリットがあります。
こうしたノルマ設定はあなたの心に火をつけ、モチベーションを保つ燃料になるはずです。
いわゆる「分析まひ症候群」が先延ばしの最大の要因だとする研究成果は、私も山ほど目にしてきました。情報が多すぎると何をしたら良いのか分からなくなり、実際の行動につながらないことが多いのです。ですから、新しい課題に取り組む時はあれこれ考えずにとにかくやってみる習慣を付けましょう。
特に毎日のスタートが肝心です。前日の夜のうちにシンプルなToDoリストを作っておきましょう(アプリは使わず紙に書くこと!)。このリストには、翌日片付けてしまいたい大きな課題を3つ挙げ、そのために必要な作業も書き留めます。
そして次の日、仕事を始める時にこのリストをデスクの目につくところに置くのです。自宅以外で仕事をしている人は、通勤用のバッグにこのリストを入れ仕事に取り掛かる前にサッと取り出すと良いでしょう。今やるべきことを手短かにまとめたリストがあれば「いつか」やるべきことの長いリストを眺め、どこから手をつけるべきかと悩む必要もなくなります。
先延ばししてしまう自分をあまりに責めるのも健全とは言えません。実際ある研究によると、自責の念はその人の生産性に悪い影響を与えるそうです。学習習慣を対象としたこの研究では、以下のような結論が出されています。
自分を許すことで過去のまずい行為への後悔の念に勉強を邪魔されることなく、このあとに控えている試験対策に集中して取り組めるようになる。
これは後悔だけでなく、何かをやりたくない気持ちになっても罪悪感を覚える必要はないということでもあります。
そもそも『Daily Rituals』のような本を読むと分かるように、偉大な作家の中にも生涯を通じてモチベーションの維持に悩み続けた人は多いのです。先延ばししながら悩んでいる時間を「なんでもいいから」生産的な行動に振り向けるよう努力するべきです。
筆者自身の例を挙げると、机の前に座って作品を書く気にならない時はメールを返信するなど、本業以外でやらなくてはいけない小さな課題をこなすようにしています。これは気をつけないと「あちこちに手をつけるけれど、やるべきことはさっぱり進まない」方向に流れがちですが、別の用事をこなしているうちに本業に戻りたい気持ちが湧いてくるかもしれません。
ただし、ある研究では「自動的な反応」に陥っていないかどうか、それぞれの課題をきちんと評価するのが大事だと指摘しています。
われわれの行動の多くはロボットのように自動反応的なものです。人は行動する時に深く考えるわけではなく、習慣で何となくだったり、意識しないうちに誰かほかの人の行動をまねしてやっているだけだったりします。このタイプの行動は、目標達成の障害になるおそれがあります。あなたが今やっていることが、本当に目標達成に役立っているのかどうか自分に問いかけてみてください。
例えば、新しい記事を書く代わりに今まで書いた文章に手を入れるなど、本業の手を休めて取り組んでいる課題が目標に関係するものなら、自分を許し、別のことをしても良いようにしましょう。
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