自分の心は、自分で満たせる仕事に負けない、頭と心の整理術(1/3 ページ)

仕事をしていると、予想もできないことが多々起きます。目の前でどんなネガティブな(ように見える)ことが起こったとしても、自分の心は自分で満たせるようになれば、少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか?

» 2013年07月17日 11時00分 公開
[竹内義晴,Business Media 誠]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

編集部からのお知らせ

職場で起こっているさまざまな問題を取り上げながら、メンタルを整えて「自分にとって働きやすい職場」を作っていくヒントを記したのが、『イラッとしたときのあたまとこころの整理術―仕事に負けない自分の作り方』(竹内義晴 著)です。本連載では、同著の一部を加筆・修正し、掲載しています。


 本連載『仕事に負けない、頭と心の整理術』も最終回になりました。

 これまで労働者の持つ社会的な背景やコミュニケーションの重要性、私たちがネガティブな感情を抱く理由、それを自分自身で解決していくセルフコミュニケーションの方法、そして職場の同僚へのかかわり方についてお話ししてきました。

ネガティブな気持ちの背景には信念や価値観がある

 本連載の中で私が最もお伝えしたかったことは、「ネガティブな気持ちの背景には、私たちが大切にしている信念や価値観がある」ということでした。その信念や価値観を探ることによって自分にとって本当に大切なことは何なのかに気が付き、気持ちが癒されていくこと、そして「ねばならない」「すべき」「はずだ」のような、自分にとって強制的で、制限的な思い込みを手放すことで、新たな可能性や自由な選択肢が生まれるということでした。

 連載の基となった書籍『イラッとしたときのあたまとこころの整理術―仕事に負けない自分の作り方では、自分の心が分かる方法として(1)セルフコミュニケーションクイックバージョンと(2)セルフコミュニケーションフルバージョンを紹介しています。

 セルフコミュニケーションクイックバージョンは、ネガティブな感情を抱いたときに「何が、この感情を抱かせるのか?」を自分自身に問うというシンプルな方法です。ネガティブな感情が生まれたときに自分を客観視できるので、意外なほど気持ちが落ち着いてきます。私自身、ネガティブな感情を抱いたときには毎日のようにやっていますが、自分の中にいろんな価値観があることに気が付きます。

 セルフコミュニケーションフルバージョンは、トライアングルコミュニケーションモデルという思考法・ノート法を使った、ネガティブな感情の背景にある自分の信念や価値観に気が付く方法です。自分の気持ちを書き出すだけで、気持ちの整理ができることがかなりあります。

 このような手法を用いて自身の「心の動き」が分かってくると、どのように周りの人に接したらいいか、どんな声をかけたらいいのかが分かってきます。自分自身で繰り返しやることで、周りの同僚にも自然とかかわれるようになります。少し仕事に負けそうになっているなと思う人がいたら、ぜひ話を聞いてあげてください。

 同僚が大切にしている信念や価値観を一緒に見つけたとき、とてもすがすがしい気持ちになれるとともに、「こんなことを大切にしている仲間と一緒に仕事ができて本当に良かった」と思える瞬間が、あなたにも訪れることでしょう。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ