ビジネス文書に「社外秘」「禁複写」などのロゴを入れて利用を制限するにはビジネスの悩みを解決するPDFドリル

電子データに「社外秘」「禁複写」などの文字列やロゴを入れて利用を制限したい場合、PDFであれば透かし機能を使えばそれができる。透かしが削除されないよう、セキュリティの設定変更も忘れずに。

» 2013年07月08日 10時00分 公開
[kizukiBusiness Media 誠]

 ビジネス文書の利用範囲を制限するために「社外秘」「禁複写」といった透かしを入れることがある。透かしはプリンタ側の印刷機能の1つとして提供されている場合もあるが、文書をPDFで受け渡す場合、PDFを作成する段階で透かしを入れておけば、その先の工程で非表示にされずに済むので合理的といえる。

 そんなときは、Adobe Acrobat XI Proの透かし機能を使うと便利だ。

 方法は[表示]→[ツール]→[ページ]でツールパネルウィンドウを開き、メニューにある[透かし]から[透かしを追加]を選択する。設定画面が表示されるので、表示したいテキスト、例えば「社外秘」と入力したのちにフォントの種類やサイズ、角度、不透明度、ページの前面/背面のいずれに配置するかなどを設定してOKをクリックする。これにより、元の文書に透かしのテキストが追加された状態になるはずだ。


Adobe Acrobat XI ProでPDFに透かしを入れるには、まず[表示]→[ツール]→[ページ]でツールパネルウィンドウを開く(画像左)、ツールパネルウィンドウの[透かし]から[透かしを追加]を選択する(画像右)

設定画面が表示された。ここでは「社外秘」というテキストを入力し、やや太めのゴシックのフォントを指定。角度は45度、不透明度は50%を指定する。右側にプレビューが表示されるので、本文が読めなくならないよう調整しよう。「ページの背面に表示」を選択するのも忘れずに

 ただしそのままの状態では、PDFをもらった相手がAcrobatなどの編集ソフトを所有していた場合、簡単に透かしを削除できてしまう。そのため、文書のプロパティで編集時にパスワードが必要なようにセキュリティの設定を変更しておく必要がある。これにより、パスワードを入手しない限り透かしが削除できなくなる。

PDFに透かしが挿入された。ただしこのまま保存しただけでは、編集ソフトで透かしを削除できてしまうので、変更を許可しないようセキュリティの設定を変更しておいたほうがよい
変更を許可しないようにするには[プロパティ]を開き、セキュリティタブの[権限]にある[変更の許可]を[許可しない]に変更したのち、パスワードを入力する。あとはOKを押したのち保存を実行するだけ

 ちなみに透かしはテキストだけではなく、ビットマップやJPGなどの画像、さらにはほかのPDFファイルを挿入もできる。企業のロゴを入れるなどの応用が可能なので、自社で定番のフォーマットを定めておくとよいだろう。

変更が許可されていない状態で透かしを削除しようとすると、このように権限がないアラートが表示される。パスワードを入力すれば編集も可能になる

連載「ビジネスの悩みを解決するPDFドリル」とは

 ビジネスの各シーンで利用するPDFファイル。このドリルを練習して、PDFを上手に活用できれば業務効率が向上し、コストの削減ができるはず! さらに、ビジネスのいろいろな問題も解決できるかもしれませんよ。


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