弥生は創業経営者1501人へのアンケートをまとめた「開業リポート2013年改訂版」を発表した。回答者の55.8%は「起業1年目の売上が計画の半分以下」として、計画と現実の違いが明らかとなった。
業務ソフト「弥生シリーズ」を提供する弥生は5月29日、起業家や個人事業主1501人へのアンケート調査をまとめた「開業リポート2013年改訂版」を公開した。
起業家支援を行うドリームゲートと弥生では、4月13日から同月末までに創業者を対象にアンケート調査を実施。経営がうまくいっている/いっていない企業群とを比較し、同リポートでは計画と現実の違いについて分析している。
現在黒字化し順調な経営をしている企業は、開業1年目から順調だったわけではない――。調査によると黒字化企業の55.8%は、開業1年目の売上実績値が開業前の計画値を下回っていた。
リポートでは、開業前に想定していた計画値と実際の1年目の売上とを比較し、“ギャップ率”と呼ぶ指標で算出。ギャップ率が高くなるほど、計画値と実績値が乖離し、経営が厳しい状態であることを示した。
すると前述の55.8%の企業のギャップ率は全業種平均で45.8だった。これは計画に対して、半分強の売上しか上げられていないことを示す。現在黒字化し経営が順調な企業でも、過半数が当初計画の売上を下回り、そのギャップは半分程度である現実のようだ。
ギャップ率と会計頻度の分析、比較をすると、ギャップ率が低くなるほど、会計頻度は高くなる傾向があった。ギャップ率の低い0〜25ポイントの企業では、会計頻度が1カ月に1度と回答した企業が60%に対して、ギャップ率の高い75〜100ポイントの企業では36%まで低下していた。
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