PDFが印刷されて不特定多数に配られるのを防ぐにはビジネスの悩みを解決するPDFドリル

PDFを配布する際、印刷して不特定多数に配布されるのは困るという場合もあるだろう。そんなときは、権限パスワードを設定して印刷が実行できなくなるようにしてしまえばよい。

» 2013年05月13日 10時01分 公開
[kizuki,Business Media 誠]

 PDFを印刷できないように設定したい場合がある。メールで多数の人にCcやBccで配布したり、Webページに掲載して不特定多数に公開する場合は特にそうだ。

 こうした場合は、PDFの印刷ができないようにパスワードを設定してしまえばよい。印刷機能そのものを呼び出せなくなるほか、パスワードを知っている関係者だけはプロパティを変更すれば印刷できるので、あとから印刷の必要が生じた場合でも問題なく印刷が行えるというわけだ。

Adobe Acrobat XIであれば、PDFを開いた状態で「表示」→「ツール」→「保護」から「暗号化」→「パスワードによる暗号化」を選択する

 設定方法は、PDFを開いた状態で、Adobe Acrobat XIであれば「表示」→「ツール」→「保護」から「暗号化」→「パスワードによる暗号化」を選択。設定画面が表示されるので、「文書の印刷および編集を制限。これらの権限設定を変更するにはパスワードが必要」にチェックを入れ、「印刷を許可」を「許可しない」に設定する。

設定画面の中段にある「文書の印刷および編集を制限。これらの権限設定を変更するにはパスワードが必要」にチェックを入れ、「印刷を許可」を「許可しない」に設定する。下段のパスワードを入力してOKをクリックし、保存を実行する

 続いて下段の「権限パスワードの変更」にパスワードを入れ、OKをクリックして保存する。これにより、印刷メニューがグレーアウトで表示されるようになり、印刷機能そのものが選択できなくなる。パスワードを用いてプロパティを再度変更しない限り印刷できなくなるので、自分の知らないところで印刷されて流通するのを防げる。

印刷しようとしてもグレーアウトされていて実行できない。ショートカットの[Ctrl]+[P]も機能しない

 ちなみにPDFに設定できるパスワードには、前回「PDFにパスワードを設定して第三者に見られるのを防ぐ」で紹介したファイルを開く際に要求するパスワードと、機能を制限するための権限パスワード、大きく分けて2種類があり、今回紹介したのは後者の権限パスワードに相当する。同じパスワード絡みの機能で混同されることが多いが、目的がまったく異なるので、両者の違いを知って使いこなせるようにしておくとよいだろう。

権限パスワードを知っていれば、権限変更をすることで印刷が可能となる

連載「ビジネスの悩みを解決するPDFドリル」とは

 ビジネスの各シーンで利用するPDFファイル。このドリルを練習して、PDFを上手に活用できれば業務効率が向上し、コストの削減ができるはず! さらに、ビジネスのいろいろな問題も解決できるかもしれませんよ。


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