OSを64ビット版Windowsに変えたらPDFのサムネイルが非表示に――その解決法はビジネスの悩みを解決するPDFドリル

OSの新規インストール時に64ビット版を選んだら、エクスプローラ上でPDFのサムネイルが表示されなくなった――。こんな場合の解決方法を紹介しよう。

» 2013年04月16日 09時55分 公開
[kizukiBusiness Media 誠]
32ビット版Windows 7のエクスプローラでPDFを表示したところ。PDFの1ページ目の内容がそのままサムネイルとして表示する
64ビット版Windows 7のエクスプローラでPDFを表示すると、サムネイルではなく共通アイコンで表示されるので区別が付きにくい
これを解決するには「Adobe PDF iFilter 64」というソフトをインストールしてやるとよい。ウィザードに従ってインストールするだけ

 近年発売しているWindows(7以降)は、従来の32ビット版に加えて64ビット版も用意している。64ビット版は32ビット版に比べて動作が高速になり、また多くのメモリを搭載できるとあって、PCを快適に使いたい人にとってはこの上ない選択肢である。

 もっとも、32ビット版では問題なくできていたにもかかわらず、64ビット版ではいまだ挙動が完全でないケースも一部に見られる。例えばPDFでは、64ビット版ではエクスプローラでPDFのサムネイルが表示できない。これまで32ビット版であればサムネイルを見れば1ページ目の内容がおおむね把握できていたのが、64ビット版では今のところそれができないのである。

 これを解決するには「Adobe PDF iFilter 64」というソフトをインストールしてやるとよい。もともとはPDFファイルの全文検索機能を利用するためのソフトなのだが、これが入っていれば、64ビットのWindowsのエクスプローラでもPDFのサムネイルが表示可能となるのだ。

 ただし単純にインストールしただけではうまく動作せず、フリーソフト「Fixes for 64-bit Adobe Reader preview handler and thumbnails」をダウンロードして実行してやる必要がある。両方の作業を終えると、64ビット版のWindowsでもPDFのサムネイルが表示できるようになる。32ビット版と同様、PDFの内容をひと目で確認できて便利なので、ぜひとも導入しておくとよいだろう。


「Fixes for 64-bit Adobe Reader preview handler and thumbnails」というソフトをダウンロードして実行する(画像左)。実行すると(画像右)のような画面が表示されるので、下段の「32-bit AppID」の欄に「VALUE IS INCORRECT」と表示されているのを確認して「Apply Fix」をクリック。終わったら画面を閉じる

 なお、この方法はアドビが公式にサポートしている方法ではないため、あくまでも自己責任ということになる(現時点ではPDFファイルのサムネイルを表示する機能は、64ビット版Windowsは非対応としている)。将来的には64ビット版でもサムネイルが標準で表示できるようになると考えられるので、あくまでも現時点におけるつなぎの対策であることは理解しておこう。

以上の作業が終わると、64ビット版のWindowsでもPDFにサムネイルが表示できるようになる

連載「ビジネスの悩みを解決するPDFドリル」とは

 ビジネスの各シーンで利用するPDFファイル。このドリルを練習して、PDFを上手に活用できれば業務効率が向上し、コストの削減ができるはず! さらに、ビジネスのいろいろな問題も解決できるかもしれませんよ。


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