「失敗しない会議の進め方」を注目のスタートアップ起業家に教わろう3分LifeHacking(1/2 ページ)

新興企業の支援プログラムを受講したEli Rubel氏が気が付いた、「確実に覚えておきたい会議の3原則」や「あまり知られていない重要ポイント」「知る人ぞ知る重要ポイント」を紹介します。

» 2013年02月22日 10時20分 公開
[Eli Rubel(訳:大嶋拓人),ライフハッカー[日本版]]
ライフハッカー[日本版]

 Eli Rubel氏は画期的なドキュメント管理ソフトウェアを開発する新興企業Gliderの共同設立者およびCEOです。Gliderは「TechStars」の起業支援プログラムを修了し、「Portland Seed Fund」からも支援を受けました。TechStarsは優れたアイデアを持つ新興企業を3カ月間のプログラムで支援する名門ビジネスアクセラレーターです。今回は、そんなスタートアップの最前線で活躍するRubel氏が「失敗しない会議の進め方」を教えてくれました。

失敗しない会議に進め方

 私はつい2年前まで「会議なんて単純なもの」と思っていました。とにかくいつも出席して、賢そうなことを言う……。それだけで「自分は仕事ができる人間だ」と思い込んでいたのです。今にして思えば「会議の進め方」が全く分かっていませんでした。恐らく、このようなことは遅かれ早かれ誰でも気が付きます。もし、あなたが今この状態でも心配しないでください。私自身も抜け出すのに2年掛かりました。

 今回この記事を通してお伝えしたいことは、私自身が過去2年間で学んだ「失敗しない会議の進め方」です。

確実に覚えておきたい会議の3原則

1. 会議に遅れない

 会議に少し遅れるだけで「こんな会議はどうでもいい」と意思表示していることになります。どうしても外せない用事がある時は、前もって連絡しておくようにしましょう。ただ、会議が始まる直前になってからではあまり意味がありません。連絡はできるだけ早めに。

2. 出席者について事前に把握しておく

 会議の場に誰が出席するのか、事前に把握しておくようにしましょう。LinkedIn、Facebook、Twitter、ブログ、個人のWebサイトなど、たった10分あれば個人について調べられることはたくさんあります。また、彼らの姿勢や普段の行動を知っておくのも重要です。その人が取り組んでいる趣味やボランティア活動があれば、その背景にはどのような行動理由があるのか考えてみましょう。出席者についてよく知っておくと、会議をうまく進めるためのヒントが得られます。

3. 付加価値を出す

 会議に出席して付加価値を出すのは非常に重要です。若いころに出会う先輩や上司は何かと助けてくれることが多いですが、あまり甘えないようにしてください。常に会議で付加価値を出すための努力を欠かさずに。

あまり知られていない重要ポイント

 「上記の内容なんて既に知っている」という人のために、このセクションでは比較的知られていないポイントを紹介します。

1. 議題(アジェンダ)を決めておく

 私自身も最初は理解していませんでしたが、TechStarsの支援プログラムを始めて3カ月後には「議題の重要性」に気が付きました。簡単な個条書きでも構わないので、事前に議題を決めておくだけで会議はスムーズに進みます。

2. 無駄を省く

 誰でも無駄な時間にはイライラするものです。会議序盤のあいさつやスピーチなど、省ける部分は思い切って削ってしまいましょう。最悪なのは、参加者みんなが無意味だと分かっているのに「何となく続けている状態」です。現状が変わりそうにないなら、自ら進んで会議進行役を引き受けましょう。形式的な部分は後からにして、単刀直入に議論を進めるのが大切です。

3. 時間はできるだけ短く

 私がTechStarsの支援プログラムに参加していたころ、有名な起業家で投資家でもあるChris DeVore氏と週1回会って話す機会がありました。ビジネス戦略について数多くの貴重な助言をもらいました。興味深いのは、会議の時間が長くても10〜15分程度だったことです(短い時は、5分程度の時もありました)。会議の時間が長かったら、忙しいDeVore氏は会ってくれなかったかもしれません。

4. 相手を立てる

 これは当然なのですが、意外と知られていないのであらためて紹介します。他人が思い付いたアイデアがあれば、できるだけ褒めるようにしましょう。例えば、誰かが「A社への営業を強化した方がいい」と発言したとします。前日に「A社への営業強化」について既に話し合っていたとしても、「とても良いアイデアですね!」と反応するべきです。

 理由は2つあります。1つ目は人間関係を発展させるため。感謝の気持ちがしっかり伝われば、次に困ったことがあってもまた助けてくれる可能性が高くなります。2つ目はチャンスにつながる可能性があるため。発言者が素晴らしい具体案を持っているかもしれません。少なくとも、アイデアについて協力してくれる可能性は高いでしょう。

5. 議事録を残す(もしくは録音する)

 会議中のやりとりは確実に忘れてしまうので、必ず記録を取ります。準備に時間をかけた会議ほど記録を残しておくべきです。後から議事録を読み直してみて気が付くことも多くあります。2カ月経っても正確に思い出せるように記録を残しましょう。

6. 会議後の進ちょく管理をする

 会議が終わったら、次の課題を整理して参加者に配信しましょう。これがないと会議の価値は半減してしまいます。会議がうまくいかなかったとしても、メールを送って参加してくれたことに感謝しましょう。この際、反省点を整理して次へつなげることも忘れずに。また、可能ならメールは会議後すぐに、遅くてもその日のうちに送るように。

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