オンラインストレージ「Working Folder」などと連係し、iPadで社内外のデータを閲覧、編集できるアプリを提供する。インターネットを介して自治体などに設置する富士ゼロックスの複合機から印刷が可能になる。
富士ゼロックスは1月16日、モバイルワーカーを支援する新ソリューションを発表した。
このソリューションは、iPad向け「モバイル統合アプリケーション for iOS」や、社内外でデータをやりとりできるオンラインストレージ「Working Folder」、外出先で自治体などに設置してある富士ゼロックスの複合機から印刷ができる「パブリックプリントサービス」を組み合わせて利用するもの。いつでもどこからでも業務データを活用できる環境を提供する。
モバイル統合アプリケーション for iOSは、iPad上でデータの編集、共有ができるアプリケーションで、1月30日に提供を開始する。価格は5ライセンス5万円から。
iPad本体に保存しているデータに加え、Working Folderや文書管理システム「DocuShare」と連係すれば、社内システム上にあるデータも扱える。終日外出する機会が多く、iPadでビジネス用のデータを扱いたい人向けに、1つのアプリで複数の業務データを管理できるのがメリットだ。
対応するデータ形式は、PDF、TIF、JPG。このほか、富士ゼロックスのドキュメント管理システム「DocuWorks」のDW形式に対応した。
操作画面では、各フォルダ内のデータをサムネイル表示で一覧が可能。PC上でデータを扱うようなユーザーインタフェースを目指したという。フォルダを作成して用途別にデータを管理もできる。
データの編集機能も備える。フリーハンドで線を引けるほか、半透明のマーカーやハイライト表示などを追加できる。描画オブジェクトの色を変更したり、オブジェクトを移動したり、削除したりが可能だ。
Working Folderは、すでに提供中のオンラインストレージサービス。価格は10Gバイト10ユーザーで月額3500円から。今回のソリューションに併せて、DocuWorksと連係できるようになった。別途1月25日発売の「DocuWorks ドキュメントトレイ オプション」(1ライセンス3800円)を申し込む必要がある。
DocuWorksの持つPC上でデータを一元管理する機能を利用し、例えば社内にいる人がPC上のDocuWorksのフォルダにデータを入れると、社外にいる人がモバイル統合アプリケーション for iOSを使ってそのデータをiPadで参照できるようになる。
パブリックプリントサービスは、これまで「ネットプリント」の名称で展開していたサービスの利用範囲を拡大したもの。従来のセブン-イレブンのマルチコピー機だけでなく、自治体などに設置する富士ゼロックスの複合機でiPad内のデータが印刷可能となる。対象のデータは、あらかじめ専用サーバにアップロードしておくことで、印刷ができる。
パブリックプリントサービスが利用できる機種は、「DocuCentre-IV C4475 A」(192万円)、「DocuCentre-IV C3375 A」(157万円)、「DocuCentre-IV C2275 A」(132万円)の3種類。
外出先で急に追加の資料が必要になった際など、富士ゼロックスの複合機が設置してある場所に行けば会社に戻らずとも資料を用意できるといったわけだ。パブリックプリントサービスに対応する複合機は、全国1万カ所(※)を目標に増えていく予定だ。
(※)初出時、1000カ所と記載していましたが、正しくは1万カ所です。お詫びして訂正いたします(1月17日18:50)
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