悩んだときの、自己啓発書の触れ方ボクの不安が「働く力」に変わるとき(1/3 ページ)

「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。

» 2012年12月05日 07時00分 公開
[竹内義晴,Business Media 誠]

ボクの不安が「働く力」に変わるとき:

 「毎日しんどいなあ。どうしたら、もっと楽しく働けるんだろう」――。

 先行き不透明なビジネス環境が続いている。ストレスが多くギスギスした人間関係の職場で、「いつか“うつ”になるかもしれない」と不安を感じながら働いている人も多いのでは。

 本連載『ボクの不安が「働く力」に変わるとき』では、労働者一人ひとりが抱えているメンタル面やモチベーションの課題、職場が抱えているコミュニケーションや人間関係の問題などを取り上げ、「どうしたら楽しく働く環境をつくれるか」をテーマに考えていく。

竹内義晴(たけうち よしはる)

 1971年生まれ。経営者、教師、コンサルタント、コーチ、カウンセラーなど、リーダー層を支えるビジネスコーチ。人材育成コンサルタント。

 自身がプレッシャーの多い職場で精神的に追い込まれる中、リーダーを任される。人や組織を育てるには、マネジメントの手法だけでは太刀打ちできないことを痛感。優れたリーダーたちが使う卓越したコミュニケーションスキルを学び、実践。チームの変革に成功する。実践の経験から、難しいコミュニケーションスキルを誰もが現場ですぐに使えるようにした独自の手法「トライアングルコミュニケーションモデル」を考案。実践的なコミュニケーション方法を伝えるコミュニケーショントレーナー。

 米国NLP協会認定NLPトレーナー、NPO法人しごとのみらい理事長。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』(こう書房)がある。

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 先日「キャリアポルノは人生の無駄だ」という記事を読みました。詳しくは元記事を読んでいただくとして、「自己啓発書なんか読んでないで、もっと現実を見ようよ」というメッセージだと受け取りました。

 表現の好みは分かれるところですが、なんとなく「あ〜分かる分かる」というところが数多くありました。

 自己啓発書については、好きな方もいれば、否定的な考えをお持ちの方もいますよね。「自己啓発書を読むと元気になる」という方もいれば、「何となくお説教臭い」「そんなにポジティブポジティブ言わんでもいいだろう」という方もいるでしょう。

 実は私、以前、自己啓発書にはまっていたことがあります。仕事のプレッシャーがきつくて、毎日がしんどくて、逃げる先は酒とタバコぐらい(現在、タバコはやめましたが)。それでもつらすぎて、何とかこの状況から脱出できないかと思い、手に取ったのが自己啓発書。

 「定番」と言われるものから、今まさに活躍している人の本、第三者が見たらちょっとうさん臭いと思われそうなスピリチュアル系の本まで、それこそいろんな自己啓発書を読みましたよ。「目標を紙に書く」「プラス発想」「未来をイメージする」など、いろんなことが書かれていました。「目標を紙に書いて夢が叶うなら、誰もこんな苦労なんかしていないよ」と思いながら……。

 でも、自己啓発書を読むと少し元気になれました。自己啓発書に書かれていたプロセスや考え方のおかげで、しんどい毎日を終えることができましたし、今もそのエッセンスがさまざまな課題を乗り越えさせてくれます。

 そういう経験があるので、一概に悪いものではないと考えていますが、「読み方」は大事だと考えています。実際、現在の私は、自己啓発書の“あること”に気がついてから、時々パラパラめくることはあっても、読む機会はほとんどありません。

 そこで今日は、悩んだときの自己啓発書の読み方について、触れてみたいと思います。

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