無線LANを見える化――ヤマハが無線LANアクセスポイント「WLX302」仕事耕具

ヤマハは、タブレットPCやスマートフォンなどの普及を見込んで無線LANアクセスポイント「WLX302」を2013年3月に発売。見えない無線LANの電波を可視化できる「見える化」機能を搭載した。

» 2012年11月01日 19時04分 公開
[鷹木創,Business Media 誠]
無線LANアクセスポイント「WLX302」

 ヤマハは、タブレットPCやスマートフォンなどの普及を見込んで無線LANアクセスポイント「WLX302」を2013年3月に発売する。中小規模ネットワークやSOHOで安定的な無線LAN環境を構築できるという。オープンプライスだが実勢価格は5万円前後の見込み。

 見えない無線LANの電波を可視化できる「見える化」機能を搭載。スループット、周辺のアクセスポイント、チャンネル使用率、CRCエラー率、接続端末の情報などが確認できるほか、検出した値をヤマハが独自に策定した基準で評価し、その結果を分かりやすく色別に表示できる。検出した値が一定の値を越えるとその時の無線LANの状態を自動保存するスナップショット機能があるため「通信が遅い」「つながらない」といった障害発生時の状態を確認可能だ。こうして無線LAN利用時の通信状態を可視化することで、通信の混雑状態などを把握し、より安定的に運用できる設置場所や設定を確認できるという。

無線LANの電波を可視化できる「見える化」機能を搭載

 MDM(Mobile Device Management)と呼ばれるスマートデバイスを管理する機能も備える。スマートデバイスの管理者名・機種名などの資産情報や稼働状態を確認したり、不適切なアプリケーションやカメラなどの起動を制限できる。なおMDM機能は、発売時点ではiOS端末(iPhone/iPad/iPod touch)に対応した「試用版」。今後、Android端末に対応した上で、有償オプションとして提供する予定だという。


スマートデバイス管理機能

 このほかヤマハのルータ「RTX1200」を使えば管理画面で複数台のWLX302を一括で設定したり、管理したりできる。また、LANケーブルによって受電するPoE(Power over Ethernet)機能を搭載し、高所など電源の確保が難しい場所にも、PoEの給電機器と組み合わせて簡単に設置可能だ。なお同社では給電機器としてスマートL2スイッチ「SWX2200-8PoE」(実勢価格は7万円前後)も2013年3月に発売する。

 対応周波数帯域は2.4GHz(IEEE802.11b/g/n)と5GHz(IEEE802.11a/n)。それぞれの帯域毎に50台ずつ、合計100台までの無線LAN端末と同時に通信できる。最大伝送速度の理論値が300MbpsのIEEE802.11n規格にも対応した。暗号化はAES、TKIP、WEP(64ビット/128ビット)の各方式、認証方式はPSK、WPA/WPA2パーソナル、WPA/WPA2エンタープライズ、MACアドレス認証に対応している。簡易RADIUSサーバーも内蔵しており、別途サーバを用意することなく最大100台までのWPA/WPA2エンタープライズ認証が可能となっている。

 本体の大きさは160×40×178ミリ(幅×高さ×奥行き、突起部含む)、重さは670グラム(付属品含まず)。

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