PDFを一時的にJPGに書き出して画像補正を行いたい場合がある。そんな時に便利なテクニックがあるのだ。Adobe Acrobat XIを使えば、PDFからJPG、さらにJPGからPDFへの変換が、簡単に行うことができる。
複合機のスキャン機能を利用し、さまざまな書類をPDF化するのは、もはやビジネスパーソンにとっては一般的。取引先にメールで送信するために紙の書類をスキャンしてPDF化したり、業務文書の控えを取るためにスキャンして共有サーバに保存したりと、紙をスキャンして生成されたPDFは、どこの会社にも存在しているはずだ。
こうして紙をスキャンして生成したPDFを、JPG形式の画像に変換したい、あるいはJPG形式でスキャンした画像をPDFに変換したい――という場合がある。たんにスキャンの際にフォーマットの設定を誤った場合もあれば、画質の補正をかけるためにPDFを一時的にJPGに変換したい場合など、その動機はさまざまだが、元の書類からスキャンし直そうにも原本が失われてしまっていると、困り果ててしまう。
こうした場合、PDFからJPGに変換する機能を持つフリーソフトを使うと便利だが、JPGからPDFに変更できなかったり、いわゆる書籍の“自炊”用のソフトのためビジネス文書の変換に適さなかったりとなかなかぴったりのものが見つからない。Webサービスも便利なものが多いが、多数のページを一括して変換してくれるサービスは見当たらなかった。そんな時、Adobe Acrobat XIを使えば、PDFからJPG、さらにJPGからPDFへの変換が簡単にできるのだ。
Acrobat XIを使ってPDFからJPGへの変換には「その他の形式で保存」機能を利用する。手順は[ファイル]−[その他の形式で保存]−[画像]−[JPEG]を選ぶだけ。PDFの1ページがそれぞれ1枚のJPG画像に変換され、フォルダの中に保存できる。ファイル名は「元のPDFファイル名_ページ_xx.jpg(xxは連番)」となっているので、もしまとめて修正するのであれば「Flexible Renamer」などのソフトで一括変換しよう。
逆にJPGからPDFを生成するには「ファイルをAcrobatで結合」機能を利用する。手順は、PDFにまとめたいJPGファイルを一括選択したのち、右クリックして[ファイルをAcrobatで結合]を選ぶだけ。結合処理が実行される前にページ順を並び替えるためのメニューが表示されるので、必要に応じて順序を変更して「ファイルを結合」を押せば、「バインダー1」という共通の名前を持つPDFファイルができる。
以上ざっと見てきたが、PDFをJPGに、またJPGをPDFに変換するのは、画像の補正を行う際などに意外なニーズがある。これら操作方法を知っておけば、ビジネスユースのほか、個人ユーザーの“自炊”に至るまで、幅広く役に立つことだろう。
ビジネスの各シーンで利用するPDFファイル。このドリルを練習して、PDFを上手に活用できれば業務効率が向上し、コストの削減ができるはず! さらに、ビジネスのいろいろな問題も解決できるかもしれませんよ。
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