GTDの父に学ぶ、あらためて見直したい「ToDoリストの優先順位の付け方」3分LifeHacking

ToDoリストを消化する順番を、単に優先順位だけで決めていませんか? より柔軟にToDoをこなすには、ある法則に従う必要があります。

» 2012年06月01日 11時00分 公開
[Alan Henry(訳:的野裕子) ,ライフハッカー[日本版] ]
ライフハッカー[日本版]

 ToDoリストの中から最初に取り掛かる仕事は、どのようにして決めていますか? GTD(Getting Things Done)の父であるデビッド・アレン氏によると、ToDoリストでどれを「優先」するかは、何をスルーするかではないのです。

優先順位を決めつけてはいけない理由

 優先順位を決めつけすぎると、ToDoリストに新しい項目を追加するたびに、頻繁に優先順位が変わるようになります。柔軟性のない優先順位には、人間的な要素が考慮されていません。しかし、ToDoリストにはある種の「法則」のようなものが必要ですよね?

 「GTD Times」のインタビューで、生産性の神とも呼べるアレン氏が、ToDoリストを優先順位で縛りつけるのはやめた方がいい理由について説明しています。

 ここでは、優先順位を付けるという考え方自体を完全に止めた方がいいとは言っていません。全体ではなく部分的に落とし込み、もっと気楽に考えるようにする方法について説明しています。

  • ToDoリストに「A、B、C」や「高、中、低」などで優先順位を付けて管理すると、融通の利かないものになる
  • 朝8時には優先順位「赤」だった項目も、午後になると「緑」になることもある。何か項目を追加したら、数時間以内に優先順位を付けることで、優先順位が変わったことを忘れにくい
  • 「締切」や「いつまでに仕事を完了させるか」でキッチリと優先順位やフラッグを付けると、一日のうちで一番生産性の高い時間帯を逃すことがある
  • 締切をベースに全体の優先順位を決めると、仕事に必要な時間が分からなくなる

 アレン氏の主張でも重要なポイントは、午後4時の優先順位は朝8時とは違う可能性があるということ。朝8時にToDoリストの優先順位を決めつけない方がいいのはそのためです。一日の終わりに疲れ切って家に帰りたい時は、次の大きなプロジェクトに取り掛かる準備をするという仕事に「赤」フラグを立てられません。

 ToDoリストは、一日のうちで一番仕事がはかどる時間に合わせて、優先順位やスケジュールを決めた方がいいです。もちろん一日の間に優先順位を変えることもできますが、ToDoリスト管理に時間を取られてしまいます。これは生産性を上げる時に注意すべき基本ですよね。実際に仕事をする以上に、仕事を管理することに時間を使いたくはないはずです。

変動することも頭に入れて優先順位を再定義する

 この問題を解決するにはどうすればいいのでしょう? 優先順位に対する考え方を変えなければなりません。ToDoリストを管理する時は、「依頼された順番」や「いつまでに終わらせなければならないか」という基準で、優先順位を決めないようにしましょう。

 その代わり、一日の自分のスケジュールや一番生産性の高い時間、加えて仕事を完了しなければならない日程をもとに、ToDoリストを編集します。アレン氏のお勧めの方法はこちらです。

何をするべきか(優先順位)を決める時に使う4つの基準

  • 状況(今いる場所でできることは何か?)
  • 時間(ほかのことをしなければならないのはいつか?)
  • エネルギー(どのくらい疲れているか? 元気か?)
  • 優先度(自分にとって一番大事なのは何か?)

 例えば、10時に上司から「サーバの問題を調査するように」というメールが来たとします。今すぐ調査すると、ユーザーの利用を中断することになります。上司は「これは重要事項だ」と言いますが、あなたはサーバは週に1度しか使用されていないことを知っています。しかし、今すぐに「いつ問題を調査するのか」を決めなければなりません。

 その仕事がすぐにできなくても、夜が一番効率的に仕事ができるのであれば、一日の終わりに全てのユーザーがログオフした後で、その仕事をした方がいいでしょう。自分にとっての重要度というのは、いかに早く仕事を終わらせられるかということですが、サーバが毎週使われているのであれば、その仕事は翌日にしてもいいですし、自由な時間ができて元気も残っているのであれば、夜にしてもいいでしょう。

 緊急の仕事で優先順位「A」がToDoリストに追加されたとしても、他の「A」の仕事の後にまわして、毎回ToDoリストの優先順位を変えないようにします。アレン氏の方法を使うと、最初に考える時間が余計にかかるかもしれませんが、その結果優先順位が変わりにくくになります。

copyright (c) mediagene Inc. All rights reserved.

注目のテーマ