IT業界人3人が思う、雑誌を買わなくなった44の理由アイデア発想実践記(1/3 ページ)

今回の発想メソッドは「欠点列挙法」。売れる雑誌のアイデアを考えるために、まずはなぜ雑誌を買わなくなったかを各人で挙げてみました。

» 2012年05月15日 11時30分 公開
[ シックス・アパート 中山順司,Business Media 誠]

 世の中にあるさまざまな発想メソッドを、実際に試して実験、検証していく本企画。第8回は「欠点列挙法」です。今回も仮想のお題を用意し、メソッドに従って検証。その結果を、監修役であるアイデアプラント代表の石井力重さんに評価してもらいます。

 欠点列挙法は、欠点、欠陥、不満、苦情などのマイナス要素を列挙し、それらを解決するアイデアをイメージすることでアイデアを発想する手法です。欠点という切り口で意識的にケチを付けることで、あえて問題を掘り起こします。普段見逃している問題を無理やり顕在化させ、その解決を形にしていこう、というわけです。

石井力重(いしい・りきえ)さんプロフィール

石井さん近影

 1973年、千葉県生まれ。東北大学大学院理学研究科修士課程卒業。技術系商社から東北大学大学院博士課程(MOT専攻)、独立行政法人のフェローを経て、2009年4月にアイデアプラントを設立。現在は「ブレスター」「智慧カード」などアイデア創出支援ツールの企画開発、企業・団体向けの新事業・新製品開発支援、さまざまな創造技法を紹介するワークショップなど、多彩な活動を展開している。2011年6月には、東北地方のビジネス活性化と震災復興を目指す「Fandroid EAST JAPAN」を設立、同理事長に就任。仙台を拠点に、Androidアプリ開発技術者の育成と能力向上、アプリ関連ビジネスの活性化に尽力している。Webサイトは「石井力重の活動報告」


 今回は雑誌をキーワードに、「最近雑誌を買わなくなったけど、どうしてだろうね?」というテーマ設定にしてみました。実践したのは誠 Biz.IDの鷹木編集長、上口さん、そして中山の3人です。

 3人ともIT業界に身を置いてはいますが、決して雑誌が嫌いなわけではありません。面白いとも思うし、たまには買うこともあります。でも、以前よりは確実に購入機会が減っています。そこで今回は、

  • なぜ雑誌を買わなくなったのか?
  • 雑誌の何が不満なのか? どんな欠点があるのか?
  • どうなれば買う気になるのか?

 というように現状の雑誌の欠点を挙げつらうことで、欲しいと思わせる雑誌を考えてみました。

なぜ雑誌を買わなくなった? どんな雑誌ならば買いたい?

 進め方は以下の通りです。次ページより、事実と心の動きを客観的に淡々と描写していきます。

  • ステップ1:あら探しで問題点を挙げ、そこからアイデアを展開する
  • ステップ2:テーマの中で欠点や欠陥をたくさん挙げる
  • ステップ3:挙げた欠点や欠陥を改善、克服している状態を考える
  • ステップ4:改善、克服した状態を実現するアイデアを考える
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