手書きのデジタル化はノートをスキャン派? マーカーで人力OCR派?スマート文具サミット(2/3 ページ)

» 2012年05月15日 11時00分 公開
[上口翔子,Business Media 誠]

手書きハッシュタグでページを管理

高畑さん 先ほど土橋さんがスキャンしたページの前後関係が分かる、管理ができるのがいいと話していましたが、僕なんかは「KYBER」(※)でOCRするときに手書きでハッシュタグ(「#hack」など)を付けるんですよ。すると後でハッシュタグで分類できるので非常に楽です。

(※)本記事では、ユーザーが指定して手書き文字を人力で識別し、OCR(光学式文字読み取り装置)するオーリッドの技術のことを示します。

製品名について

KYBER SmartNoteのクラシックシリーズ

KYBER SmartNote:KYBERの仕組みを設けたノートタイプの製品。ノート1冊に価格を付け、1ページずつ文字認識するシステム。ラインアップは表示デザインに応じてクラシックシリーズ/モダンシリーズの2タイプがあり、サイズはスマートフォンサイズ(縦×横が約60×115ミリ)、A7、A5、A6)

KYBER SmartMarker:マーカータイプの製品。マーカー色である蛍光オレンジで塗った、もしくは囲まれた部分の文字をKYBERで文字認識する。マーカー1本で5000文字を変換できる


竹村さん KYBERについては私も部分認識をやってほしくて、開発に携わっている縁もあってオーリッドさんにお願いしたんですよ。ただ部分認識だと、KYBERの課金制だと逆に高く付いてしまう可能性があるんですよね。KYBERはノートで買うと1冊単位のカウントで人力文字認識しているので。それで結局、マーカータイプの「KYBER SmartMarker」に行きついたんです。マーカータイプは文字数でのカウントなので、塗ったところだけを認識して、手間もないし“もったいない感”がないわけです。

舘神さん 塗ってないところは認識しなくていいってことですもんね。

竹村さん そうですね。僕は名刺管理にKYBER SmartMarkerを使っていますが、やり方がずるくて、というのもKYBERにも名刺専用のプランがありますが、それだと名刺1枚12円から16円くらいします。なので私はどうするかというと、マーカーで認識してほしい部分だけを塗って、例えば名前だけでよければ5文字以下で済む場合もあります。メールアドレスと電話番号を入れても40文字ほどです。1本(1980円)で125人〜1000人分くらい管理できるのでお得です。認識させていない項目は名刺のスキャンデータを見ればよいですから。

 KYBERはメモ帳1冊いくら、という売り方もしていて私も「Thinking Power Note」にKYBERの課金プランを付けて売っていますが、要はノートは何でもいいわけです。部分的にも使えるので。

舘神さん KYBERをそう使うのは思い付かなかったな。

竹村さん ノートだと、意外とすぐに終わっちゃう(使いきってしまう)んですよ。だから認識しない文字を書くのはもったいないとなって、結局清書用になってしまう。

一同 あ〜。

竹村さん それでいろいろ迷って、認識用としない用の2冊分ノートを付けたりして、苦肉の策ですよね(笑)。

高畑さん つまり下書き用ですね。

竹村さん そうです。しかし最終的には、そんなせこいことできないのでこの方法はやめて、最後はマーカー(文字数で課金)になったというわけです。

高畑さん 個人的にもKYBER SmartMarkerのコンセプトはいいですが、できれば後から消せるといいですよね。つまりマーカーだとオレンジ色の線がはっきり残っちゃうので。マーカーで線を引いたノートが嫌になっちゃう。そこがまだちょっと検討の余地がありそうです。

竹村さん そう、そう。ノートもだし、本などはマーカーで汚れちゃうと嫌ですよね。だから魔法インクのような感じで、消えてくれるとか。そういうのが本当はいるんですよね。

舘神さん そのマーカーを消せる消しゴムとか!

竹村さん パイロットのフリクションとかね。いいんですけど、本当にきれいには消えないということも問題になって。

清水さん フリクションといえば専用の消しゴムが出たんですよね。消す用の。

竹村さん 専用の? キャップの裏じゃなくて?

清水さん 消しゴムの形をしたものが出たんです。

高畑さん ゴムの部分だけどを大きくしたんですよね。

竹村さん いいですね! やはりユーザーインタフェースは大切ですよね、消しゴムは消しゴムっぽい形をしていないと。

舘神さん 形はメッセージですからね。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ