Facebookが嫌いな理由(前編)そろそろ脳内ビジネスの話をしようか(1/2 ページ)

日本でもユーザーが増えているFacebook。「便利だと思う一方で、こんなツールはない方がいい、と強く思う」と島田徹さんは言います。なぜFacebookを好きになれないのか? 利用前・利用後の2回に分けて理由を考えます。

» 2012年03月27日 21時00分 公開
[島田 徹,Business Media 誠]
誠ブログ

 日本でもユーザーが増え続けているFaceboook。私も便利なので使っていますが、便利だと思う一方で、こんなツールはない方がいい、と強く思う自分もいます。

 本記事では過去に書いたブログを前後編の2本にまとめています。前編は、Facebookを本格的に使い始める前に書いたもの、後編はさまざまな形でFacebookを使うようになってから、改めて書いたものです。

 以下、私が2011年2月に思っていたことです。

Facebookの実名主義が嫌な理由

 私は、今のところFacebookを使っていません。一度アカウントを取ってみたのですが、さびしい話で、大学・高校時代の友人が一人も見つかりませんでした。仕事のつながりの人を一生懸命探すというのも「なんでわざわざ」という気がして、15分くらいいろいろ試した後、静かにアカウントを休止してしまいました。

 別に、意固地に絶対やらないというのではないのです。何かきっかけがあればまたやるかもしれないし、あるいはこのまま二度とやらないかも知れません。しかし1点だけ、Facebookのサービスで引っかかることがあります。

 Facebookのサービスでどうしても気になること。それは、実名登録をマストにしている点です。今日もこのような記事が紹介され、話題になっていました。

 →Facebookで実名以外のアカウントの一斉停止が実行され、一部で騒動に(2011/2/9 やじうまWatch)

 →Facebook“非実名アカウント”停止にユーザー困惑「本社で調査中」(2011/2/9 ITmedia NEWS)

Facebookのヘルプページには、「すべてのユーザーの方に、実名をご登録いただいています」「偽装アカウントが見つかった場合は、停止処分にしています」とある(クリックすると全体を表示)

 私には、Facebookのこの「誰も彼もみな実名で、オープンにつながろうよ」という発想が、どうにも馴染めないのです。「日本人には実名主義はそぐわないのでは?」という意見は、もうかなり語り尽くされているようですから、あえてここでは言及しません。

 それ以外で、私が実名主義がどうにもイヤな理由が、大きく2つあります。


ビジネスにおいて、実名に何の意味があるのか?

 1つは、そもそも学生同士の“お友達”ならともかく、ビジネスにおいて実名に何の意味があるのか?ということです。世の中には、ペンネームや芸名で活動している方々が数多くいます。ビジネスの世界では、ただ単に、その名前がどこの誰を指しているか一意に認識できればそれで良いはずです。

 「確かに。じゃあFacebookも、有名人が、社会的に認知されているペンネームや芸名を使うのは許すようにすればどうだろうか?」

 こんな議論もなされているようですが、そういう話ではありません。

 私の会社に入ってきた新入社員は、もし本人が望むならば、実名ではなく希望の名前で名刺を作ります。それでビジネス上特に何の問題もないですし、逆に顧客に覚えてもらいやすい名前で活動できたり、外に出て活動する女性社員が心理的に安心できたりするなら、メリットの方が大きいです。

 有名人じゃなくても、架空の名を使ったっていいじゃないですか。どうにも「実名こそが大事だ」という主張に賛同できないのです。

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