会議をしても、成果が得られないのはなぜか?「動かす会議」で会社を変えよう(1/2 ページ)

最近、「会議を重ねているのに、めぼしい結論や成果が得られない」という声を聞くことが増えています。会議で成果や結論が出ないのはなぜか? 本記事では、そういうときに疑うべき3つのポイントをお教えします。

» 2012年03月26日 13時59分 公開
[宮井弘之,Business Media 誠]
誠ブログ

 こんにちは、『会議エキスパート認定試験』(参照リンク)の事務局をやっている、宮井弘之と申します。このブログでは、2〜3時間の打ち合わせで使えるちょっとした会議のノウハウを、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思います……が、その前に。

 最近、周囲の方から「会議の前後で、何の変化もない」「会議を重ねているのに、めぼしい結論、成果が得られない」という声を聞くことが増えています。

 なぜ、会議を重ねても成果や結論が得られないのか? それはずばり、「会議には限界があるから」です。会議での解決にふさわしくない課題を、会議の議題に据えている場合、成果が出ない、結論が出ない……ということになりがちです。

会議での解決に適さない課題、3タイプ

 では、会議での解決に適さない課題とは何か。いくつかありますが、次の3つの要素を含むものが多いです。

会議での解決に適さない課題

 具体的にはどういうことでしょうか? それぞれの要素について、以下考えていきたいと思います。

(1)「まとまった時間を要する」

 一般的な企業で会議といえば、通常は1〜2時間、長くても3時間程度でしょう。しかし、組織の改善に関する案件など、状況の分析や把握から始めて、問題点の抽出、改善策の考案、実行プランの策定までのすべてのプロセスを遂行するとなれば、その枠内ではまず収まりません。

 今日は状況の分析や把握、来週は問題点の抽出……など、作業ステップごとに細切れにして、回を分けて進めるのも一案ですが、実際には、状況分析の最中に改善策のヒントが見つかったり、実行プラン策定のためにもう一度状況の分析をしなおす必要があったりと、さまざまなプロセスが密接かつ複雑に関係しあっていて、うまく分割できません。

 大切なのは、会議の長さに合わせた粒度の議題を設定すること。あまりに壮大な課題は、会議で解決する以外の方法を考えるべきでしょう。

(2)アイデアを発想する

 クリエイターはトイレや風呂、公園といった場所で優れたアイデアを思いつく、とよくいわれます。これはあながち的はずれな話ではありません。ニーチェが小道を歩きながら思索にふけったように、人のイマジネーションは、五感を活性化し身体を動かすことによって、大きく羽ばたくものだからです。

 そういう点で、無愛想な白い壁にいわゆる会議机とオフィスチェア、それにホワイトボード……といった会議室の環境は、アイデアを発想するために良い環境とはいえません。発想が常識や既存の枠組みに捉われやすくなり、アイデアを出す場としては不適切なのです。

新しいアイデアを出したいときには、そのためのテクニックを活用しよう

 アイデアをみんなで発想する場合は、「これは会議ではなく、新しいアイデアをみんなで考える場」と頭を切り換えたほうが良いでしょう。

 誠 Biz.IDでは、アイデア発想のためのメソッドをいろいろ紹介&実践して掲載しています。参考にしてください。

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