絵文字の代表格が人の感情や動きです。毎日のように使っている携帯メールにも、こうした絵文字がギッシリ。微妙なニュアンスや行間を伝えるのに、人の表情を表すアイコンは欠かせません。手間をかけずに、人の表情を描くにはどうしたらよいでしょうか。
前回まで、ビジネスパーソンが絵文字を使う意義――会議の内容を記録したり、思い付いたアイデアをまとめたり、仕事の記録に絵文字を取り入れることは大変効果的であると述べてきました。絵文字を使うと仕事が楽しくなり、なおかつ第三者に伝えるときにも、記憶に残りやすく便利です。
では具体的にどのような絵文字を活用したらよいのでしょうか? 今回からは実際に絵文字を描くコツなどを紹介していきたいと思います。
まず、表情アイコンは基本的に目と口だけでOKです。鼻は感情によって変化しないからです。
目は点、弓形、つり上げの3種類。口は横とじ、笑い、への字と、口を開けた4種類もあれば十分。後はその組み合わせでいろんな表情を付けられます。早速描いてみましょう。
平静時の人の表情(基本)。逆にこんな表情の人は怖いですね(笑)。
「喜び」系です。左から右に行くほど表情豊か。おだやか、好感触、すごい盛り上がり、という具合。目が丸くなり、口が開きます。
「怒り」系です。何かやばい雰囲気は目を吊り上げて。さらに口を開くとクレーム顔! さらに大きく口が開くと激怒!! こんな表情は見たくないですね。
「悲しみ」系です。真一文字の口で困っている雰囲気、さらに眉間にシワをよせればつらくて悩んでる雰囲気、涙に加え口が開くと号泣。
手間の掛かる顔のディテールを描き込まない代わりにヘアスタイルを手掛かりにするといいでしょう。最近はあまりパンチの人はいないのかもしれません。
ヘアスタイルと合わせて顔文字を誰かに似せたいときには、特徴的な部分を実物以上に大げさに描くと雰囲気が出ます。本人にはくれぐれも見せないように(笑)
顔の形も重要な手掛かりになります。卵型、四角、下ぶくれ、頬がこけている、などです。これにヘアスタイルを組み合わせれば、似顔絵アイコンとしては完ぺきです。
実際にこうした表情の絵文字はメモでどう生かせるでしょうか? 私はいろんな人と会うときに、その現場を後から思い出せるように、表情アイコンを加える場合があります。例えば、面接もその1つ。
新卒面談時のメモです。筆者は新卒の面談では実に多くの学生さんに会うので、後で思い出せるように、そのときの表情をサラリと描き、印象的な発言を吹き出しで残すようにしています。そうすると、後からお互い話をした内容などが、どんどん浮かんでくるんですよね。
次回は、人のからだの動きを表現してみましょう。
携帯メールなどでおなじみの「絵文字」をビジネスで役立たせよう! という新しいコンセプトのスキルアップ書です。
絵文字は、ノートやメモを書くという日常行為を楽しくさせ、「考える力」「伝える力」を伸ばします。物事の全体像を超ハイスピードでとらえ、ヌケ・モレなく、すっきり情報整理ができます。
仕事や勉強において「記録」は退屈極まりない作業ですが、絵文字を取り入れることで、すばらしい自己表現に変わります。絵心は一切不要です。誰でも、すぐに始められ、効果が体感できるはずです。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』『ノート・手帳・メモが変わる絵文字の技術』(中経出版刊)がある。
連絡先: nagata@showcase-tv.com
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