仕事のモチベーションアップに地味に効くSNSの使い方あなたの不安、見積もります

Twitter、Facebook、Google+と各種SNSが出そろいました。こうした新しいサービスの「活用術」としてはいかにも面白味のないものかも知れませんが、仕事に地味に効くSNSの使い方を紹介しましょう。

» 2011年11月18日 18時20分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 Twitter、Facebook、Google+とSNSを取り巻く環境も本当に充実してきました。こんなに興味深い真新しいサービスの「活用術」としてはいかにも面白味のないものかも知れませんが、個人的には悪くないと思っている方法をお伝えします。セルフブランディングの話でも情報収集の話でも新しいつながりを発見する話でもありません。しかし私にとってはなぜか、それらよりも面白いと思えてしまう話です。

返信コメントを楽しみにする

 やり方はとても簡単。仕事中に何かをつぶやいておくと、仕事に飽きてきたころに、いい具合のコメントを返してもらえるという事実を、仕事のモチベーションに活かしましょうということ。ただそれだけです。

 そんなことは、同僚とのおしゃべりで済む話だと言われれば、まったくその通り。ただ、同僚とのおしゃべりよりも短時間で済み、ほとんどだれにも迷惑がかからず、エネルギーも必要がないのにも関わらず、効果はもっと大きいかもしれません。

 私がMacの前でただなんとなくつぶやくと、若干の間(私の場合はつぶやいてから20分程度)があってコメントが返ってきます。そのタイムラグの間に仕事を進めてしまえるのです。しかも、なんとなくコメントがポジティブなものだと思うと、わずかであってもモチベーションがアップします。

 仕事中というのは放っておくと疲れが溜まってやる気が低下する一方なので、こうした仕掛けは見た目以上に有効です。もちろん何もなくともやる気になれる仕事もありますが、そんなに「いい仕事」ばかりではありませんから、仕事と関係なくモチベーションが上げられる手段はバカにできないのです。

フォロワーが少なくてもOK

 こうしたことを書くと「それはあなたがフォロワーをたくさん抱えているからやれることであって、ふつうはつぶやいたりしてもコメントなどまったくつかない」と言われることもありまが、そんなことはありません。私よりもフォロワーの数でいえばずっと少ない人でも、私より多くのコメントを受ける人はたくさんいるのですから。

 コメントがつくとかつかないというのは、だいたい自分が発しているコメントの多さと関係があります。もしもあまり数多くの発信を出す余裕がないということでしたらFacebookで「いいね!」をしたり、Twitter上で「Favorite」したりするという方法でもいいはず。これをもらっていやがるという人はほとんどいませんし。

 ただ、ある人のコメントには全部「いいね!」をつけるといったことをしても、たぶん好かれることはないでしょう。コメントをもらうような関係を構築するには「つけたい」時だけにつぶやきを絞り、でも「つけたい」時には忘れずにマメにつけていくことです。この辺は自分の気持ちの機微を見逃さないということが大事です。

 とにかく、あたかもライフログをつけるように、仕事と仕事の切り替え時に一言だけでも、それもあまり意味のないことでもつぶやいておくと、不思議なくらい仕事の持続性にプラスに働きます。これが私の実感。そのためにもふだんから、余裕があれば「いいね!」をクリックしたりリツイートしたり、ポジティブな感想を残していきましょう。


筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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