HP、モバイル対応などを強化したオフィス向けレーザープリンタ

ファームウェアを従来のLunuxベースからWindows CEに変更したレーザープリンタの新製品3シリーズ全6機種を発表。モバイル連係などを強化した。

» 2011年11月01日 11時00分 公開
[Business Media 誠]
HP LaserJet Enterprise 500 Color M551dn(出典:日本ヒューレット・パッカード)
HP LaserJet Enterprise M602dn(出典:日本ヒューレット・パッカード)

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は11月1日、オフィス用レーザープリンタの新製品3シリーズ全6機種を発表した。

 内訳は、A4カラーレーザープリンタ「HP LaserJet Enterprise 500 Color M551dn」(以下、M551dn)と、A4モノクロレーザープリンタ「HP LaserJet Enterprise 600 M600シリーズ(M601dn/M602dn/M603dn)」(以下、M600シリーズ)、A4モノクロレーザー複合機「HP LaserJet Enterprise M4555 MFPシリーズ(M4555h/M4555f)」(以下、M4555シリーズ)。

 発売日はM551dnとM600シリーズが11月1日。M4555シリーズが11月4日(受発注式)。価格はM551dnが18万4800円、M601dnが15万150円、M602dnが21万7350円、M603dnが27万6150円、M4555hが36万5400円、M4555fが50万1900円。

 なお同社は、本シリーズよりLaserJetプリンタのネーミングを変更した。例えば現行機は「HP Color LaserJet CP3525dn」とLaserJetの後に型番を表記するが、その後継機に当たる製品は「HP LaserJet Enterprise 500 Color M551dn」のように型番をファミリー番号とモデル番号を分けて表記する。ファミリー番号の500は従業員数10人以下のSOHOやSMB(中堅・中小企業)、600は中〜大規模企業、700は小〜中規模企業、800は大規模企業向けを意味する。

HP LaserJet Enterprise M4555h(出典:日本ヒューレット・パッカード)
HP LaserJet Enterprise M4555f(出典:日本ヒューレット・パッカード)

 新製品の特徴は(1)新ファームウェア採用によるプラットフォームの一新(2)モバイルプリント対応(3)セキュリティレベルの強化(4)環境性能の向上――の4点。

 ファームウェアは、従来のLunuxベースからWindows CEに変更。これまでプリンタ1台ごとに行っていたファームウェアアップデートを、管理対象のプリンタ全て一括で実行可能となった。

 モバイル端末からの印刷機能として、特定のアドレス宛に送信したメールの本文と添付ファイルを印刷する「ePrint」に対応した。また、スマートフォンとタブレット向けには、印刷データをプリンタに送信するアプリケーションをリリース。ユーザーは同アプリを端末にインストールすることでアプリ経由の印刷が可能となる。さらにPCレスの印刷を実現するため、USBポートをプリンタ本体の全面に搭載。USBメモリ経由の印刷を容易にできるようにしたほか、M551dnについては、スキャンしたデータをUSBメモリへ直接保存可能となった。

 セキュリティ機能の強化では、ネットワークのセキュリティを高めるIPsecとSSLをサポート。加えて、環境性能を向上するため電源の自動ON/OFFで待機電力を低減したり、自動両面印刷機能を標準搭載することで紙資源を効率的に使用できるようにした。

 個別の特徴的なアップデートとしては、M551dn(現行CP3525dn)はTEC値(標準消費電力量)を4.212キロワットアワーから同4.053に縮小。価格を20万7900円から18万4800円に抑えながらも、標準給紙容量350枚から600枚に増量した。

 M600(現行P4000)シリーズは、これまでオプションだった自動両面印刷機能を標準搭載。電源の自動ON/OFF機能で待機時消費電力を1ワット以下にした。

 M4555(現行M4345)シリーズは、印刷速度を毎分43秒から52業に向上し、1枚当たりの印刷コストを1.47円から1.43円に削減(大容量カートリッジ使用時)した。

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