「子供と一緒に寝る」習慣で1人の時間を確保したあなたの不安、見積もります

もともと朝が苦手な筆者でしたが、子供ができたのをキッカケに朝の4時から仕事ができるようになりました。朝シフトを成功させるコツは何だったのでしょうか。

» 2011年09月01日 18時40分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 毎日ではありませんがほぼ毎日、私は朝4時に起きることができています。こう言うといかにも「朝活な人」だと思われるかもしれませんが、本当のところそういったことにさほどの興味はありません。

 もともと私は朝が大変苦手。「朝は12時前(つまり午前中)に起きられればとりあえずOK」だと思っていた時期も長くあります(今でもそう思っているふしがあります)。だから会社員はムリだと思って、フリーランスを選んだような事情もありました。

 それが「朝4時」なので時に不思議がられるのですが、子供が生まれたことが大きなキッカケです。


子供と一緒だと仕事にならないから、子供と一緒に寝ることにした

 私は家で仕事しています。喫茶などにノートPCを持ち込むいわゆる「ノマド」も流行していますが、私は苦手です。というのも、人が会話していると落ち着かないからです。

 ただ、子供が生まれて困ったことになりました。我が子とはいえ幼児がいると家にいても落ち着かないのです。一時は近くの実家に避難して仕事を進めようかと本気で検討しましたが、考えてみると朝の4時から7時までの時間であれば、子供は寝ています。それに妻も寝ているから「仕事が非常にはかどるのでは?」と思いついたのです。これを実現するためにやるべきことと言えば、自分が4時に起きられるような時間に寝てしまうこと。それには子供と一緒に寝てしまうのが一番でした。

 以上が私なりの「朝シフト」を成功させるコツ。つまり「それでしか得られないこと」に意識の照準を合わせればいいのです。何をどうやっても「確かにこの時間帯には1人きりで仕事ができる」という時間を探すとなると、午前2時から7時までしかないのです。その中で「4時」というのは「朝と見なせるギリギリの時間」。だから「4時起き」なのです。

他のメリットは一切考えない

 ちょっと奇異な習慣を身につけるには「たった1つのメリット」を固守するというのが一番だと思います。

 他にも朝活を目論んだり、早朝なら読書ができる考えたりするのは、少なくとも私にとっては余計なこと。あんなに眠い時間に考えられることなどせいぜい1つだけです。「この時間を逃せば『ぱっぱぁ!』とか言われて仕事にならん!」――それだけなのです。「カフェに行って仕事ができる」とか「朝のホテルで朝食を食べると気持ちがいい」などと考えても、あんな時間には起きられません。というより、あの眠さでそんなことは考えることもできないのです。

 でも「この時間にしか1人で仕事できる時間はない!」ということだけなら考えられます。それだけなら100日間連続でも考えられます。シフトできたのはそれしか考えなかったからなのです。


筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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