読者の疑問に著者が答えます! 絶対できる「朝シフト仕事術」朝シフト仕事術(1/3 ページ)

好評連載中の「朝シフト仕事術」ですが、とはいえ「現実にはできないんじゃないか」「会社によるんじゃないか」などの質問も寄せられました。今回は、そんな質問に著者の永井孝尚さんが回答します。

» 2011年08月23日 17時20分 公開
[永井孝尚,Business Media 誠]

 好評連載中の「朝シフト仕事術」。早起きして早朝から仕事に取り組もう、というお話です。多くの読者に支持をいただいていますが、とはいえ「現実にはできないんじゃないか」「会社によるんじゃないか」などの質問も寄せられました。今回は、そんな質問に著者の永井孝尚さんが回答します。

質問1:「朝シフト仕事術」って、残業時間を朝に回しているだけじゃないんでしょうか?

Biz.ID この質問は多くの皆さんからいただきました。永井さん、いかがでしょう?

永井さん はい、その通りです。だって夜の残業をせずに、それを朝に回しているんですから。

 ただ、朝にシフトすることで、生産性を6倍に高めているのがポイントです。これで仕事にかける時間を短くできるわけです。余った時間をライフワークやプライベートに使うことも可能になります。生産性の低い夜に長時間の残業をするか? 生産性が高い朝に短時間で仕事を終えるか? どちらにするかは個人の自由だと思います。

 私の場合、仕事がどんなにピークになっても、この朝の時間を使うことで、ほとんどの場合、仕事を定時に終わらせています。ちなみに私の仕事のピークはどのくらいの量かというと、通常業務の2〜3倍になることが結構頻繁(ひんぱん)にあります。もちろん普段の業務量も、人並みにあります。

Biz.ID なるほど、その2〜3倍の業務量を定時までにこなすためにも朝シフトが重要というわけですね。

永井さん とはいえ、毎朝早朝から仕事をする必要は、必ずしもありません。仕事がピークでない時は、朝に業務をせずに、その時間に自分がやりたいこと、例えば自分のライフワークを行えばよいのです。私の場合、最近は本を書くことが多いのですが、身体を動かすことが好きな人は、会社の近くでスポーツ施設を探して一汗流すのもよいと思います。実際、私も一時期やっていたことがありますが、一汗流した後の仕事は頭がすっきりして効率も上がります。ただし、普段運動していない人が朝いきなり運動をすると、身体が疲労して眠くなったりするので、要注意です(笑)。

質問2:本当に朝6倍になるんですか? 言い過ぎではないんでしょうか?

Biz.ID 6倍という数字は担当編集者もびっくりしていました。生産性を求めるBiz.IDとしても気になる質問です。

永井さん 本書にも書いているように、あらゆる業務で生産性が6倍になることはありません。例えば、出張費精算とか、データ入力作業が、早朝になるといきなり6倍のスピードでできる――ということはあり得ません。

Biz.ID 単純作業はやっぱり6倍にはならないんですね……。

永井さん そうです。では、生産性が6倍になる業務はなにか、というと「知的作業」です。1日のうち、どの時間にどんな仕事をするかを考えていくことで、朝のゴールデンタイムに生産性が6倍になるのです。詳細は、本書のパート1第2章「朝シフトのため1日の時間配分を見直す」を参照ください。

Biz.ID なるほど、知的作業ですか。限定的ですね。

永井 でも考えてみてください。誠 Biz.IDを読んでおられる方は、ほとんど知的作業をしていますよ。別に企画に限定した話ではありません。例えば、法人セールスの人は、お客さんのためにいかにより高付加価値の提案をするか考える。消費者向け営業の人は、昨日の売り場に来たお客さんの反応を見て、いかに効果的な売り場にするか考える。エンジニアの場合は、いかに技術的な課題に応えるか考える。これらも全て知的作業です。現代では、世の中のほとんどの仕事が知的作業なのです。

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