作業効率の向上に、USBフットペダル導入のススメ3分LifeHacking

キーボードやマウスによる入力効率のアップに限界を感じている人は多いことだろう。今回はショートカット操作を足で行うことができる「USBフットペダル」に注目してみよう。

» 2011年06月28日 09時07分 公開
[kizuki,Business Media 誠]
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 キーボードやマウス、さらにはタッチスクリーンと、PCの入力インタフェースはデバイスとともに進化しつつある。だが、それら入力インタフェースを操るのが「両手」である限り、操作を極める以外に、作業の効率を劇的に向上させる方法はあまりないと言っていい。

 例えば日本語入力に限って言えば、自分に適したIMEをガンガン使い込んで辞書を鍛える、ショートカットを覚えるといった方法により、作業の効率を上げることは確かに可能だ。とはいえ、それらは日々の訓練によって徐々に効率に反映されるものであり、速効性があるわけではない。親指シフトのような特殊なキーボードは入力速度が早いと言われるが、それなりの学習コストを支払う必要があり、万人に合うというわけではない。

サイズ製のUSBフットスイッチ(トリプル)。購入時価格は5980円。現在は改良品の価格が下がっている。このほか国内だけでも、ハンファジャパン、上海問屋など複数のメーカーが同等品を発売しており、安価なシングルスイッチモデルであれば実売1000円を切る場合もある
ペダル部のアップ。要するに足で踏めるホットキーだ。本製品のように横に3つのペダルが並んだ製品であれば、マニュアル車のクラッチ、アクセル、ブレーキよろしく踏み替えが発生するので、やや難易度は高くなる。ペダルが1つか2つの製品にしておいたほうが、踏み替えが発生しないことから無難だろう
側面から見たところ。本製品のようにペダルの位置が高いと、つねに足先を浮かせておかなくてはならず、足首が緊張して使いづらい。ペダルが低い位置にあり、つま先を中心に軽く押せる製品を選んだほうがよいだろう

 そんな中、日々の訓練を経ることなく、導入してすぐにそこそこの効果が得られる入力機器として、USBフットペダルに注目してみたい。キーボードやマウス、さらにはタッチスクリーンのように両手で入力するのではなく、足を使って補助入力を行うことで、作業の効率をあげようという考え方の製品だ。

 USBフットペダル(USBフットスイッチなどとも言う)は、いくつかのメーカーから製品が発売されているが、おおむね共通の仕様としては、1〜3つのペダルに対して特定のキーのコンビネーションを割り当てられること。マルチメディアキーボードのホットキーだけを独立させ、足で踏んで操作できるようにしたものだと考えればよい。

 USBフットペダルのメリットはなんといっても、キーポジションに両手を置いたそのままの状態で操作が行えることだ。例えば「Okoshiyasu2」のようなテープ起こしソフトであれば、一時停止や巻き戻しを行う際、従来であれば文字入力作業をいったん中止して操作を行わなくてはならなかったのが、本製品を使うとキーボードからの文字入力の最中に手を離さずに一時停止や巻き戻しが行えるのだ。ショートカットを押すことすらわずらわしい環境下では、これはかなりの効果をもたらす。

 キー割り当てについては、PC側に専用のユーティリティを導入する製品から、本体のディップスイッチで割り当てる製品までさまざまだが、いずれの場合も、PCのキーボードで行えるショートカットであれば、ほとんどが割り当て可能だ。例えば[Esc]キー単体を割り当てることもできるし、[Ctrl]+[S]といった組み合わせを割り当てることもできる。また製品によっては、次のキーを押すまでの遅延時間を設定できる場合もある。

 機能自体はごく単純であり、またハードウェアを購入しなくてはいけない点はネックだが、シンプルであるが故に速効性は高く、また既存の入力機器を取り替えるわけでもないことから、学習コストも最小限で済む。最近では実売価格が1000円を切る安価な製品まで登場しつつあり、手軽に試すには絶好の機会が到来している。上に挙げたポイントを頭に入れつつ、自分の作業環境にマッチする使い方を探してみてはいかがだろう。


(左)PC側のユーティリティ。この場合は、3つのキーにそれぞれ[F7]と[F8]、それに[Shift]+[F8]を割り当てている。複数キーの同時押しもサポートするが、あまり凝り過ぎても押しづらいので、特定用途下で利用頻度が高いキーをそのまま登録したほうが使いやすい。(右)USBフットペダルの使い道としてよく挙がるのが、テープ起こしの操作補助としての活用。キーボードに両手を置いたまま、一時停止や巻き戻しといった操作ができるので便利だ。画面はテープ起こしソフト「Okoshiyasu2」

(左)「Okoshiyasu2」の操作をそのまま割り当てられないので、「Okoshiyasu2」のキー設定画面で一時停止キーを「F7」に割り当てた上で、USBフットペダルのキーのひとつをF7にアサインしている。(右)こちらは筆者がかつて使用していた別のUSBフットスイッチ製品。ペダルの配置が扇状になっているので、前述の製品に比べると、片足で3つのペダルを操作するのもまだ容易

(左)この製品のウィークポイントは、ペダルは手前が支点になっており、奥を踏まなくてはいけないこと。そのため踏みやすさという点では前述の製品に劣る。(右)こちらの製品はユーティリティを持たず、本体のディップスイッチでキーのアサインを行うようになっている。やや特殊な仕様だが、PC側にキー設定を持たないため、別のPCに接続してもそのままのキー割り当てで動作するメリットがある

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