時間を見積もるタスク管理ツールをiPhoneで――iTaskchuteあなたの不安、見積もります

「シゴタノ!」の大橋悦夫さんが作成した「TaskChute」というタスク管理ツールを愛用していたのですが、外出中には使いにくいという課題がありました。その問題を解決するのがiPhoneアプリの「iTaskChute」です。

» 2011年06月17日 18時20分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 ブログ「シゴタノ!」の大橋悦夫さんが作成した「TaskChute」という時間を見積もれるタスク管理ツールはユニークで、私も愛用していたのですが最近はすっかり「Toodledo」に切り替えてしまっています。ほぼ同じことがやれるのと、Macユーザーになったからです。

 ただTaskChuteにしてもToodledoにしても外出中は使いにくいという問題が残ります。ToodledoにはiPhoneアプリもあるのですが、なぜかiPhoneアプリになるとタスクにかかる時間の総和が出てきません。したがって外出中には「何をするか」しか分からず、「今のペースで行くといつごろ帰宅できるか」などのことが分からなくなってしまうのです。


持ち出せるTaskChute

 そんな悩みを抱えていたところへ、ブログ「創造マラソン」の淺田義和さんが「iTaskChute」というiPhoneアプリを開発しました。これはTaskChuteをかなり忠実にiPhoneで再現しようとするアプリです。右の画面を見ると、一目瞭然でしょう。

 例えば、これは「早朝から午前9時まで」のセクションの中のタスクリスト。各タスクに見積もり時間があって、その総和を1時間45分と明示しています。


 タスク入力画面はこの通りです。見積もり時間入力欄が目立ちます。タスクは次々に入力できますし、「繰り返し設定」も「する」「しない」の2択しかなく単純ですが、出先専用と割り切れば問題ありません。


 終了予定時刻はワンタッチ。動作はかなり軽快です。


 タスクにタッチすると選択肢を表示。「タスクを開始」を選択すると、開始時刻を保存します。


 開始中のタスクをもう一度タップするとこのように表示。そして終了項目にタスクが移動するわけです。

 Dropboxを介してファイルのエクスポートも可能です。CSV形式なのでTaskChuteに取り込むこともできそう。



外出先でTaskChuteするための第一歩

 TaskChuteをきわめて忠実にiPhoneで再現したのがこのアプリです。もちろん多くの機能を省いていますが、今日半日はずっと外出するからiPhoneで一時的にTaskChuteしたいときには、現状ベストの選択肢といっていいでしょう。

 すべての機能は軽快ですし、タスクをどんどん追加でき、見積もり時間も簡単に入力可能で、終了予定もすぐ分かります。「ちょっとTaskChuteする」とはこういうことです。今までiPhoneでTaskChuteを忠実に実行することがまったくできなかったことを思えば、これは大きな一歩です。

 もちろんまだ出たばかりのアプリですから、いろいろと満たしきれないニーズもあります。出先で使うことに特化しているとも言い切れません。例えば本来のTaskChuteではなくていい機能かもしれませんが、外出先に特化するならリマインダーを充実させるくらいのこともあっていいでしょう。また、ライフログとして使えるようにしても面白いかもしれません。TaskChuteを忠実に再現するという意味でも、今後のバージョンアップに大いに期待したいます。


筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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