職場の将来性、人間関係……5人に4人が仕事で悩みを抱えている

近年、頻繁に取り上げられるようになった職場でのメンタルヘルス問題。「職場の将来性」や「職場の人間関係」など、5人に4人が職場で悩みを抱えているようだ。特定非営利活動法人しごとのみらい調べ。

» 2011年03月07日 08時00分 公開
[Business Media 誠]

 近年、頻繁に取り上げられるようになった職場でのメンタルヘルス問題。うつ病で長期休職を余儀なくされている人も少なくないようだが、ビジネスパーソンはどんな悩みを持っているのだろうか。

 特定非営利活動法人しごとのみらいの調査によると、職場で悩みを抱えているビジネスパーソンは80%にのぼることが分かった。具体的な悩みでは「職場の将来性」がトップで、不景気時代を反映しているようだ。それ以外には「職場の人間関係」「仕事の内容」「転職など、自分の将来」「収入の不安」などの悩みが多かった。

 ちなみに、53%の人はリーマンショック以来の不景気で仕事に関するストレスが増えたと感じており、その背景には「成果へのプレッシャーが増えた」「人員削減などで作業量が増えた」などがあると考えているようだ。

(職場で悩みを抱えている人に)どんな悩みですか? (出典:しごとのみらい)

 悩みを超えて、メンタルヘルスの不安を「今、抱いている」という人は35%、「過去に抱いたことがある」も54%と、9割の人は経験があるようだ。職場にメンタルヘルスの不安を抱えている人や抱えていそうな人がいるという人も8割いた。

 「メンタルヘルスに不安を抱えたら、まずどのような行動をとると思いますか」と聞くと、最も多かったのは「心療内科などの病院へ行く」。以下、「家族に相談する」「誰にも相談しない」「友人・知人に相談する」「カウンセラー(病院以外)に相談する」と続いた。

 職場に産業医や産業カウンセラーなどが職場にいるという人は44%いたものの、そうした専門家が「活用されている」と答えたのはそのうちわずか30%。しごとのみらいでは「専門家は近くにいても、あまり活用されていないようだ」とコメントしている。

 インターネットによる調査で、対象は20〜60代の男女206人(男性148人、女性58人)。調査期間は1月7日から2月10日。

メンタルヘルスに不安を抱えたら、まずどのような行動をとると思いますか(出典:しごとのみらい)

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