仕事は機械に任せちゃえ!新入社員が挑戦! ビジネスプリンタ/複合機の選び方

「それぞれの組織で必要なビジネスプリンタ/複合機を選んでください」。総務部からの指令を受けたリエは、合計3人が所属する編集部の業務効率を改善するという視点で機器を選びます。

» 2010年11月11日 19時50分 公開
[藤村能光,Business Media 誠]
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 2010年にアイティメディア……もとい、イットメディアに入社したダイチ、クミ、リエ――。配属後、3人に総務部から「みんなが所属する組織、部署にレーザープリンタを導入します。わが社の業務効率を向上し、ビジネスに貢献するプリンタを選んでみてください」という指令が下りました。予算は20万円です。


image ダイチ、クミ、リエは果たしてどんなビジネスプリンタ/複合機を選ぶのだろうか

 3人は、所属する組織に最適なビジネスプリンタ/複合機を選ぶことになりました(新入社員が挑戦! ビジネスプリンタ/複合機の選び方)。ダイチは使い勝手を重視し、導入後も迷いなくチームのメンバーが使えるよう従来メーカーのバージョンアップ製品を、時に1000枚もの資料を印刷するクミは「高速」「大量」がキーのビジネスプリンタを選びました。

 今回は、編集部でコンテンツ作成を手掛けるリエがビジネスプリンタ/複合機を選びます。3人チームでそれほど紙の印刷は多くないというリエ。「機械でできることは機械に任せたい」という合理的な視点で編集部の業務効率の底上げを考える彼女ですが、機器を選ぶ決め手に欠けているようです。

名前 担当部署 新規/買い替え
リエ 編集部(3人) 一人当たりの仕事量が多く、事務作業などで業務時間が圧迫される日々。機械にできる部分は機械に任せようという合理的視点でプリンタ/複合機の新規導入を考える

どんなプリンタ/複合機を選びましたか?

リエ 実はまだ迷っています。候補として考えているのが、キヤノンのA4カラー複合機「Satera MF8350Cdn」(オープンプライス、実勢価格7万1605円前後)と、コニカミノルタのA4カラー複合機「magicolor 1690MF」(定価13万1040円、実勢価格6万1912円前後)です。

Satera MF8350Cdnmagicolor 1690MF Satera MF8350Cdn(左)とmagicolor 1690MF(右)
各製品の比較
機種名 印刷速度(モノクロ/カラー) ファーストプリントタイム(モノクロ/カラー) 大きさ(幅×奥行き×高さ) 実勢価格
キヤノン:Satera MF8350Cdn 毎分20/20枚(A4等倍) 16秒以下/17秒以下 430×484×479ミリ 7万1605円前後
コニカミノルタ magicolor 1690MF 毎分20枚/5枚(A4縦) 14秒/23秒(A4縦) 405×427×432ミリ 6万1912円前後

その機種を選んだ要因は何ですか?

リエ 所属する編集部はメンバーが3人と少数で、みんな業務がパンパンにつまっています。編集部では記事のチェックや会議のために紙を印刷しますが、プリント枚数はそれほど多くありません。1人当たり1日5枚プリントするかどうか、といったレベルです。

 クミが所属するイベント運営部と共用で複合機を使っているのですが、クミは1000人級のイベントの資料印刷もあるなど、印刷業務に忙しそうです。そのため編集部で複合機を1台買えば、会社全体の業務効率が上がるのではないかと考えました。

 編集部ではまず、最低限の機能を備えた複合機の導入が前提でした。その上で「静音性」も検討項目の1つと考えました。編集部は原稿のチェックや記事の執筆など、オフィスで集中して行う業務も多く、なるべく集中を妨げられたくありません。デスクの脇に置く複合機の起動や印刷の音がいちいち気になるようでは、仕事になりませんので。

 複合機の基本機能を備えているという点で、さきほど挙げた機種が最適だと思ったのですが、静音性はスペック表を基に検討しようとしました。メーカーの担当者にも聞いてみたのですが、静音性は各メーカーによって測定の仕方が異なるらしく、実際に稼働音を聞いてみないと判断できないと感じました。

製品 キヤノン:Satera MF8350Cdn コニカミノルタ:magicolor 1690MF
動作音(稼働時) コピー時で67デシベル 印刷時で49デシベル以下(本体のみ)

職場で事務機器を購入する場合、どういう視点(コスト、業務効率など)で購入したいですか?

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リエ やはり業務の生産性を上げたいという一言に尽きますね。コンパクトな複合機で必要最低限の機能のみを備えているSatera MF8350Cdn、magicolor 1690MFは、いずれも編集部で必要な印刷、スキャニング業務のムダを減らせると考えました。

 人数が少ない編集部では、機械に任せられる仕事は任せて、密度の高い仕事をしようというスタンスでいます。複合機の導入によって、新たに編集部員を一人拡充するよりも低コストで多くの仕事をこなせるようになりたいですね。

これで総務の決裁は取れると思いますか?

リエ イットメディアは現在社員が200人いますが、うちの編集部は3人構成です。少数部署のため、決裁が通りにくいのも事実です。

 ですが、製品の導入において重要なのは、部署の大きさではなく、社員のニーズに最大限応えられるかという視点ではないでしょうか。複合機による業務のムダとりが実現すれば、他部署のモデルケースになるとともに、会社全体の業務効率化に貢献できますよね。それを総務のイーノさんにも理解してもらえればいいのですが……。


 リエの複合機選びのポイントは、(1)印刷やスキャニングなど、業務に最低限必要な機能があること、(2)業務を妨げない静音性――の2点です。総務部のイーノさんは少し苦い顔でこんなことを考えています。

イーノ 印刷枚数が少ないので、無理に複合機を購入してコストを掛けるより、業務効率の改善をチーム内で徹底し、共用の複合機で印刷する機会を確保する方がいいかもしれません。また必要最低限の機能を備えている複合機を選ぶというプレゼン内容でしたが、10万円以下の他社機種もありますね。いずれにせよ、再考の余地がありそうです。

 最終回では、総務部のイーノさんがコスト削減や業務効率向上の観点で、ダイチ、クミ、エリが選んだ機器が最適かどうかを判断するとともに、ビジネスプリンタ/複合機導入のコツをお知らせします。

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