一流のプレゼンに動画で触れる――「TED」最強フレームワーカーへの道

自分自身がいいモノを作り出そうと思うなら、何よりたくさんのいいモノに触れましょう。プレゼンであれば、世界最高峰の講演が動画で見られるWebページがあります。それが「TED」です。

» 2010年10月25日 18時00分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]

 プレゼンに限らず、自分自身がいいモノを作り出そうと思うなら、何より大事なのは、たくさんのいいモノに触れる必要があります。

 優れたプレゼンは型どおりのものとは限りません。骨格は理路整然としていても、味付けはそれぞれです。そのため、プレゼン力を磨くためには、質の高いプレゼンを数多く見ることをオススメします。

 もちろん、身近で上手なプレゼンを見る機会が多ければよいのですが、そうした機会に恵まれない読者にはインターネット上で他人のプレゼンをチェックできるサービスを利用するといいでしょう。例えばPowerPointのスライドなら「Scribd」だったり、「SlideShare」だったり、国内でも「handsOut」があったりといろいろ。

 ですが、プレゼン資料としてのスライドだけでは、実際のプレゼン力はそれほど向上しません。やはり動画で達人によるプレゼンを見ることが一番勉強になるはず。そんな人にオススメなのが「TED」(Technology Entertainment Design)のWebページなのです。

各分野の世界的プロフェッショナルが織り成す“プレゼンアート”

 TEDはクリス・アンダーソン氏が運営する組織。定期的に講演会などを催しており、その様子をWebページで公開しています。

10/26 0:30 記事修正 記事初出時、クリス・アンダーソン氏を「著作『FREE』で有名な」と説明しましたが、事実誤認でした。ここにお詫びして訂正いたします。

 この講演会の登壇者がまたすごい。Amazonの創業者であるジェフ・ベゾス、Googleの創業者であるセルゲイ・ブリンやラリー・ペイジをはじめ、世界的に有名なミュージシャンであるU2のボノ、DNAの2重らせん構造を発見したジェームズ・ワトソン、ビル・クリントン元大統領など実にバラエティ豊かな著名人が、非常に魅力的なプレゼンテーションを行っています。

 現代の技術やエンターテイメント、デザインなど、さまざまな領域のプロたちが登壇し、プレゼンテーションしているのです。つまり、このTEDのWebページでは世界最高峰の素晴らしい講演をアーカイブしている――というわけです(さらに素晴らしいのは、インターネット上で、しかも日本語訳付きで視聴できる点であります)。

 世界中のボランティアがこれらのプレゼンテーションを自国の言語に翻訳中。もちろん、日本語も例外ではありません。ぜひ、興味のあるテーマや人物を見つけて、そのプレゼンテーションをご覧ください。そして、彼らのプレゼンの中で、どのようにイントロダクションや現実、理想、提案の骨格部分、まとめが構成されているかをチェックしてみるとよいでしょう。

著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)

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 知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。

 リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。

 近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。

連絡先: nagata@showcase-tv.com

Webサイト: www.showcase-tv.com

Twitterアカウント:@nagatameister


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