SOHOの夢を安く、強く実現――IKEAのオフィス創り支援活動郷好文の“うふふ”マーケティング(1/3 ページ)

ビジネスパーソンにとって、長い時間を過ごすこととなるのがオフィス。独自のオフィスを作るためにIKEAが支援するというサービスをスタートすると聞いて、その発表会に行ってきた。

» 2010年10月07日 08時00分 公開
[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「マーケティング・ブレイン」(コンサル業)、「cotoba」(執筆業)。Twitterアカウントは@Yoshifumi_Go


 あなたはオフィスを“創ったこと”がありますか?

 私にはある。ちょうど2年前、1つの事業を始めた。ある印刷会社の倉庫スペースを借りて、14平方メートルの小部屋の壁や床や天井をリフォームしていただき、起業した。照明レールを付けて光ファイバーも引いた。小さいながらも我がオフィス。夢がいっぱいだった。

 家具はどうしよう。無機質なグレーのオフィス家具はごめんだ。夢に馴染む木綿のような家具が欲しかった。そこで相棒cherryさんと私は小部屋の各部の寸法を測ってから、IKEA船橋店に行った。机はガッラントデスクの黒いトップに、T型脚を組み合わせた。打ち合わせテーブルは“ピーナッツ型”のVIKA MANNEに脚を4本、白いスニレチェアを2脚合わせた。ゴミ箱は四角いFIBBE

 締めていくらだったか忘れたが、動物のお尻型のBASTISフックは1個399円だったから、普通のオフィス投資の数分の1だったのは確か。でも安いことだけが重要じゃなかった。自分たちのオフィスの夢を創れたのだ。

仕事が楽しい人生のために

 私たちのようなSOHOを対象に始まった「IKEA BUSINESSメンバーシップクラブ」。欧州各国で展開されてきたIKEA BUSINESSが、日本でも10月1日からスタート。9月29日にIKEA船橋店で行われたプレス・カンファレンスに行ってきた。

 「パッションあるスモールビジネスをサポートします」、とイケア・ジャパンのCEO、ラース・ペーテルソンさんが話す。「職場が楽しいとコミュニケーションも仕事も楽しくなる。成果も出ます」とはDeputy Sales Managerのビンズ・クリストファーさん。メンバーシップのキーワードは“Better Life at Work”――仕事が楽しい人生である。

ラース・ペーテルソン(左)とビンズ・クリストファーさん(右)

 メンバー特典は特別割引価格、インテリアプランニングサービス(予約制。9900円だが20万円以上購入すると実質無料)、家具組み立てサービス、イベントやセミナー招待など。メンバーのオフィスをIKEAのWebサイトで事例として公開もしてくれる。

 法人メンバーのメインターゲットは個人経営者や飲食店、ショップ。次いで設計事務所や不動産、ハウスビルダー。でも、個人オフィスは分かるけれど、飲食店も? 頭の上にはてなマークを点滅させていると、IKEAの家具の飲食店導入事例を、店舗デザイナーのSupermaniac Imafukuさんが紹介してくれた。

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