Appleと言えば、最近は「iPhone 4」や「iPad」といったデジタルガジェットの販売も好調。ビジネスパーソンなら、「そんなに儲かっている仕組みを知りたい」と思うはず。今回は、さきっちょがairpen MINIを活用して、そんなAppleのビジネスモデルを分析する。
Appleと言えば、MacやiPodで有名なメーカー。最近は「iPhone 4」や「iPad」といった通信端末の販売も好調で、先日も「時価総額でMicrosoftを追い抜き、IT企業では時価総額世界一に」というニュースがあったほど。
ビジネスパーソンなら、「そんなに儲かっている仕組みを知りたい」と思うのも当然。今回の主役である、OLのさきっちょも上司から「Appleのビジネスモデルを分析せよ」との指令を受けたのであった。
本名は中川早紀(なかがわ・さき)。女子大生だった2004年冬、クリスマスまでに彼氏を作るという目的で、友人のはあちゅうとブログ「さきっちょ&はあちゅうの恋の悪あが記」をスタート。当時、2人のブログをさまざまなメディアが紹介し、最終的にブログが書籍にもなった。そんなさきっちょも今年は社会人5年目。仕事の壁にぶつかっているようです……。
「Appleって、わたしも使っているiPhoneの会社でしょ? 確かに友達もiPhoneユーザーが増えてきてるし、実際に売れているみたいだけど、どうやって説明しようかなあ」――と途方に暮れるさきっちょ。彼氏を作るためのアイデアはいくらでも出てきた(プロフィール欄参照)けど、ビジネス文書を作成するのは大の苦手です。今回の指令は、ビジネスモデルというよく分からない概念を分かりやすくしなければいけないため、悩みも深いというものです。
とりあえず、Apple、Mac、iPhone、iPadなどとキーワードを羅列しますが、その後が続きません。「うえーん、このままだと脳みそが溶ける〜、助けて〜」と泣き叫ぶばかり。そんなさきっちょに「さきっちょ、どうしたの?」と声をかける先輩がいました。
その人は永田豊志さん。社内でもプレゼンテーションや企画マンとして名を馳せるデキるビジネスパーソンです。何やらデジタルな仕事術などを紹介する「誠 Biz.ID」でも連載を持っているほどの仕事の達人なのでした。
「永田さん! 実は今、上司からAppleのビジネスモデルを分かりやすく解説しろって言われてるんです。どうしたらいいですか」。さきっちょは目をうるうるさせながら永田さんに近づきます。その迫力(?)に負けたのか、永田さんも「あ、そういうことなら一緒に“図解思考”しようか」と応じてくれました。
さきっちょ ところで図解思考ってなんですか?
永田 うん、簡単に言うと物事を分かりやすくイラスト化、図解化して考えようということだよ。さきっちょは打ち合わせの時とか、いつもどうやってメモを取っている?
さきっちょ だいたい個条書きかもしれません。やることを1行ずつ書いていくような。
永田 まあ、普通はそうだよね。「記録しているぜ」って感じもするし。でも個条書きは、お互いの関係性がよく分からないから、「理解」「記憶」「伝達」には向かないんじゃないかな、というのが図解思考のきっかけなんだ。
さきっちょ なるほど、イラストみたいに「→」とかで関係性が明確になれば、もっと理解できるし、印象も強くなりそう。人に説明するのにも分かりやすそうです。
最近の永田さんがお気に入りのアイテムはデジタルペン「airpen MINI」。一見ただのボールペンに見えますが、書いた文字やイラストを画像データに変換できて、PowerPointなどのオブジェクトとして簡単に利用できるのがポイントです。文字の場合は、添付の文字認識ソフトを使ってテキストデータに変換することも可能なのです。
永田 今回の図解思考は、上司に見せることも考慮して、図解したAppleのビジネスモデルをデジタルデータで残そう。スキャンしたりする手間も省けるし、手書き感覚で書けるから、思った通りの図解も書けるはずだしね。
さきっちょ へー、それairpen MINIって言うんですね。ほとんどボールペンだから、さきっちょにも使えます! しかも書いたものをデジタル化できるなんてすごい!!
永田 まあ、airpen MINIがすごいのは分かったけど、肝心の図解思考がちゃんとしてなくっちゃね。さっそくやってみよう。
さきっちょ はーい!
airpenは、ペン本体内に超音波・赤外線発信装置を備え、それを受信する小型センサーユニットと組み合わせることで利用するデジタルペン。ユニットはUSB経由でPCと接続し、専用ソフトでデータを取り出す。イラストや図版をそのまま保存できるほか、手書きした文字を認識してテキストに変換することも可能だ。書き順情報なども利用してテキスト化を行うため、一般的な文字認識に比べて変換精度も高いという。
airpen MINIではユニットを手のひらサイズに小型化することで、携帯性を増した。ユニットには小型モノクロ液晶も備え、現在記入中のページ数などを表示したほか、USB経由で充電できるリチウムイオン充電池を採用した。
対応OSはWindows 2000/XP/Vista/7でも利用できる。メモリ容量は、2Mバイト(A5、100ページ相当)。ペンの大きさは145×10.5ミリ(長さ×直径)、重さは17グラム。受信ユニットは68×33×21ミリ(幅×奥行き×高さ)、80グラム。電源はペンがボタン電池(SR41)2つで連続筆記90時間、ユニットはリチウムイオン充電池で連続使用15時間となっている。
永田 さて、それではさっそくAppleのビジネスモデルを分析してみようっていうのも難しそうだから、八百屋で大根を100円で買うところから始めてみようか。
さきっちょ おー、八百屋なら分かりやすい! 昨日も大根買いましたよ。
永田 まず登場人物を書いてみて。
さきっちょ 八百屋とさきっちょですね。
永田 そうそう、そんな感じ。さきっちょはいくら払って、八百屋から何を買ったかを矢印で表現してみよう。
さきっちょ さきっちょは100円を八百屋に支払って、八百屋から大根を買うわけですね。
永田 そうそう簡単でしょ。もうできた。基本はこの四角形と矢印さえちゃんと描ければいいんです。
さきっちょ なんかできそうな感じがしました!
永田 じゃあ、続いては本日のテーマであるAppleのビジネスモデルに切り込んで行きましょう。じゃじゃーん!
さきっちょ あ、iPadですね。
永田 そう、品薄状態が続いているiPadです。このiPadに代表されるAppleの躍進ですが、わたしが考えるにおそらくiPhoneの発売がキーポイントだったのしょう。
さきっちょ さっき、1人で考えていた時も同じような結論になりました。友達に聞いても、AppleってiPhoneの会社だよね、って言われますもん。
永田 そこでiPhone、iPhone 3G、iPhone 3GSの発売日に着目して、Appleの売上構成を年別に切り分けて考えてみましょう。
さきっちょ はい!
永田 例えば、2007年の利益は35億ドル。ちょうど米国でiPhoneが発売された年です。翌2008年にはiPhone 3Gが全世界で利益は倍近い60億ドル強に。そして2009年にはiPhone 3GSの発売です。この年は80億ドル強の利益がでました。2009年の製品別売上構成では、Macが32%と1位ですが、2位のiPhoneも30%と僅差です。iPodが19%、ソフトウェアが5.6%、周辺機器が3.4%と続きます。この利益の推移と製品別の売上構成をまとめることで、Appleの儲けどころが分かるんじゃないかな。
さきっちょ なるほど! 確かに分かりそうです。ところで、さすがに四角形と→だけじゃ難しそうなんですが、利益を表すにはどうしたらいいでしょうか?
永田 利益の推移が分かりやすいのは、やっぱり年別に棒グラフを書くといいだろうね。手書きだから、そんなに厳密なものじゃなくてもいいよ。売上構成は円グラフが分かりやすいかもね。
さきっちょ ふむふむ。ではさっそくやってみます! まず年ごとに棒グラフを書いて……。こうやって書いてみると、金額だけでもすごい伸びてるのが分かりますねえ。
永田 そうだよね。やっぱり見てすぐ分かるのが図解の利点だからね。続いてはiPhoneの発売時期も記入していこうか。
さきっちょ はーい。2007年にiPhone、2008年にiPhone 3G、2009年にiPhone 3GSですよね。これに売上構成比の円グラフを付けてっと……。おー、大分分かりやすくなりました。
永田 棒グラフにはぐーっと伸びてる感じの補助線を付けたり、構成比の円グラフがどこの棒グラフの内訳なのかが分かるように棒線を付けたりすると、もっと分かりやすくなるよ。
さきっちょ できた!
永田 おー、素晴らしい。気づいたことってあったかな?
さきっちょ 利益がすごいですね。わたしもiPhoneとiPodを持っているし、利益に貢献してます!
永田 iPadも好調のようだし……。
さきっちょ もう棒グラフが突き抜けちゃいそうですね!
さきっちょ これ、実際にいろいろ考えながら書くと結構書き直したり、書き足したりしそうですが、airpen MINIならPC上で簡単に書き直せるから楽ですね。
永田 確かに、ノートのほうには試行錯誤した書き直しがたくさん残るけど、PCに取り込んだあとにデータを修正できるから、提出書類はきれいにできるのは長所だね。このほかにも、デジタルペンのよさってあるんだよ。例えば、好きなメモをクリップできるWebサービス「Evernote」にも対応しているんだ。
画像やリンクなどもクリップできるオンラインメモサービス。Webアプリケーションとして閲覧や書き込みができるだけでなく、Windows版やMac OS版、Windows Mobile版、iPhone版などのクライアントソフトも用意。どんなデバイスでメモを取っても自動的に同期できるのが特徴です。airpen MINIは、デジタルペンで初めてEvernoteに対応した。
永田 例えば、さきっちょの書いた「図解うさぎ」をEvernoteに転送したい場合、画面上部のアイコンからEvernoteを選んでワンクリックで転送完了。
さきっちょ すごい簡単ですね。Evernoteに詳しくないわたしも簡単に転送できそうです。
永田 それからairpenの基本的な機能だけど、受信ユニットとPCは常に接続していなくてもいいんだ。受信ユニットはPCと接続していなくても、ペン本体の軌跡を記憶してくれていて、接続した時にデータを自動的にPCに転送できるんだよ。
さきっちょ へえ、これは便利ですね。持ち歩き中もメモや図解を記憶してくれるってことですもんね。
永田 そうそう、アイデアは歩いている時にわいてくるものだから、すぐにairpen MINIを使ってメモを取って、後からPCに転送するってこともできるわけ。もちろんEvernoteに転送してもいい。
さきっちょ 断然気に入っちゃいました! これならさきっちょでも図解思考できそうです。
永田 airpen MINIを使いこなして、図解思考を試してみてね。
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アイティメディア営業企画/制作:誠 Biz.ID編集部/掲載内容有効期限:2010年8月4日