「画期的な端末」という声がある一方、「iPhoneの画面が大きくなっただけ」と揶揄(やゆ)する意見もあるiPad。実際にビジネスシーンで使おうとすると、どのような雰囲気になるのか。いいじゃんネットの坂本史郎社長に、iPadでLotus Notesを利用する様子を見せてもらった。
日本では5月28日に発売されたiPad。「画期的な端末」という声がある一方、「iPhoneの画面が大きくなっただけ」と揶揄(やゆ)する意見もあるが、実際にビジネスシーンで使おうとすると、どのような雰囲気になるのだろうか。
先日、いいじゃんネットの坂本史郎社長がCACHATTO(カチャット)というミドルウエアを使用して、セキュアな環境でLotus Notes/Dominoを利用している様子をオルタナティブブログで紹介した。そこで本記事では、坂本氏に詳しい話を聞きに行くことにした。
Lotus Notes/Dominoやマイクロソフトの「Exchange」シリーズ、サイボウズの「Office」シリーズなど、社内のイントラネット内で構築したシステムに、社外からセキュアにアクセスしたい――CACHATTOはそういうニーズに応えるミドルウエアだ。モバイル端末からCACHATTOを通してアクセスすれば、社内メール・スケジュール・ファイル・Webなどを使っても、データは端末に残らない。
CACHATTOは主要キャリアの携帯電話やiPhoneなどのスマートフォン、ノートPCといったモバイル端末に対応。今回見せていただいたのは、iPadで社外のインターネットから、CACHATTOを通して、社内ネットワークの中のLotus Notes/Dominoにアクセスするというデモだ。
これまでiPhoneでやっていたことが、iPadでもできるようになると何が変わるのか。
「画面が大きくなります(笑)。基本的にはそれだけなのですが、使い勝手や利用シーンは大きく変わります」(坂本氏)
iPadで仕事の形が変わる一例として、坂本氏はLotus Notes/Dominoでの決裁を挙げた。決裁するに当たっては、送られてきた申請内容を見て、認めるか認めないかを決めるわけだが、iPhoneのような端末では全体を一目で確認することは難しいし、表示される文字も小さくなってしまう。坂本氏は「iPhoneでも画面を縮小しながら見ることはできるのですが、iPadの物理的な広さにはかなわない。見やすさが全然違う」と話す。
「iPadでのLotus Notes/Domino利用は、最初は社内で決裁申請などを試してみたら便利だったので、商品力があるなと思いました。そこで、お客さんにデモなどをしてお見せしたら、とても反応が良かったのです。『役員に説明するんだけど、あなたたちは来なくてもいいから(iPadだけ貸して)』ということで、iPadが1人で旅に出たりしています(笑)。画面が大きいことのインパクトは、思ったより大きいですね」(坂本氏)。
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