複数ページに渡る1本の記事を、なるべく快適に読む方法を考えてみよう。
ニュースサイトなどで、1つの記事を複数ページに分割して掲載するケースがある。必ずしも1ページにまとまっていることが正しいわけではないだろうが、500文字にも満たない段落ごとに細切れにした結果、1本の記事が数ページにも膨れ上がっているケースを目にすると、ちょっと首をひねってしまうのも事実だ。
配信側からすると、どこまで読まれたかを解析することで効果的な記事作成にフィードバックできるという利点もあるだろうし、分割することでページビューが増えれば広告出稿元のクライアントに対しての訴求力が高まるメリットもある。
しかし読む側からすると、モバイル環境からパケット課金で読んでいるユーザーは別として、あまりこれといったメリットはないように思える。なるべくクリックせず、スクロールだけで読み進めたいという欲求はあって当然だろう。ほかにも「あとで読む」などのサービスで本文を転送している場合などは、記事が細切れになっていることはけっこうなストレスだったりする。
今回は、こうした複数ページを快適に読むための方法を集めてみた。万能と呼べる方法はないので、ケースバイケースで活用してほしい。
ニュースサイトや著名なブログは、Yahoo!JAPANやlivedoor、mixiなどのポータルサイトのニュースページに記事を提供している場合がある。もとの記事は複数ページに分割されているが、配信先では1ページにまとまっていることも少なくないので、そちらで読むというのも1つの方法だ。
ただしポータルサイトの場合、元記事にある写真などの要素が省かれている場合もあるほか、配信される記事の本数にも制限があることが多いので、特定サイトのすべての記事を漏らさずチェックするには不向きなこともある。
一部ニュースサイトでは、すべての記事が1枚のHTMLにまとまった印刷用ページを用意している場合がある。このページを使えば、スクロールだけで快適に読めるほか「あとで読む」への転送もスムーズに行える。ただしあくまでサイト側に依存するメニューなので、「あればラッキー」といった位置づけで、なければあきらめるしかない。サイトによっては会員登録が必要なケースもあり、好みが分かれるところだ。
サイト上では複数ページに分割されているがRSSではなぜか全文配信、という珍しいケースも稀にある。こうしたサイトであればRSSを中心に購読すればよい。また、サイトのトップページにはダイジェストだけが表示され、記事そのものは1ページにまとまっているといった構成のサイトでは、トップページを経由せずにRSSリーダーから本文に直接アクセスして購読したほうが、一気に読むには快適な場合も少なくない。
Firefox用のGreasemonkeyスクリプト「AutoPagerize」を使えば、複数ページに分割されている記事を自動的に結合してくれるので、スクロールするだけで次々と表示しながら読むことができる。日本語を中心とした1000以上のサイトに対応しており、検索エンジンの検索結果などでも使用できる。ブラウザおよびサイトに依存する方法ではあるものの、現時点ではこれが最適解と言えるだろう。Google Chrome Extensionも新たに公開している。
これはどちらかというと読書術的なワザだが、1ページ目と最終ページだけに目を通し、間のページは読まない、というワザもないではない。最終ページを読んでみると、オチはなんてことはなかった、という場合も少なくないからだ。逆に最終ページのまとめを見てよかったと思えば、そこからあらためて間のページに戻って目を通せばよい。時間がなくすべてのページを読んでいられない場合は、試してみる価値はあるだろう。
方法 | デメリット |
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2次配信先のサイトで読む | ポータルサイトの場合、元記事にある写真などの要素が省かれている場合もあるほか、配信される記事の本数にも制限があることが多いので、特定サイトのすべての記事を漏らさずチェックするには不向き |
印刷用ページを表示させて読む | 用意がなければあきらめるしかない。サイトによっては会員登録が必要なケースもあり |
RSSで読む | こちらも用意がなければあきらめるしかない |
AutoPagerizeを使う | ブラウザや読みたいサイトの構造に依存する |
1ページ目と最終ページだけを読む | 結論までの文脈が分かりづらい |
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