25分間を“1ポモドーロ”とし、4ポモドーロ終了後に長めの休憩をとる時間管理術「ポモドーロテクニック」。1日のうちで、もっとも集中して仕事をしたい2時間に試してみよう。
「ポモドーロテクニック」をご存じだろうか。これはFrancesco Cirillo氏が自身の勉強効率を上げるために考案した時間管理術で、25分を1つの単位として、集中してタスクを処理する方法だ。ちなみに、ポモドーロとはイタリア語でトマトの意味。
用意するのはキッチンタイマーとタスクリストのみ。わたし自身は、作業時間をタイマーで計測した上で、集中+リラックスのサイクルが15分程度になるとちょうど良いという結論に達したのだが、人によって身体になじむサイクルは違うだろう。ポモドーロテクニックを試すことで、あなたも本当に自分に合ったサイクルを発見してほしい。
ポモドーロテクニックでは、25分間を1ポモドーロとし、4ポモドーロ終了後に長めの休憩をとる。具体的な手順は次のとおり。
タスク処理中に、自分の気分が乗らなかったり、電話が入ったり、同僚から声をかけられたりしてポモドーロを中断されてしまった場合には、その阻害要因をチェックボックスに明記しておく。
長い休憩時間を除けば、4ポモドーロで約2時間。1日のうちで、集中して仕事を行う時間を2時間(できれば朝が効率が良い)予約しておこう。
ポモドーロテクニックには専用ソフトがある。Windows用、Mac用、iPhone用などプラットフォーム別に用意されているが、要はタイマーなので、機能はシンプル。どれも見た目がトマトアイコンで、かわいい印象だ。
このソフトは、時間をセットしなくても、最初から25分を計ってくれるように設定されている。例えばWindows版のソフトで「ポモドーロ開始」ボタンを押すと、25分がカウントダウンされ、「ブレイク開始」ボタンを押すと、5分休憩がカウントダウンされる。
とはいえ、先に書いたようにこれは単なるタイマーなので、自宅で使うなら本物のキッチンタイマーがおススメだ(オフィスで使うには音の問題があるだろう)。できれば、デジタルではなくアナログ式が良い。コツコツと時間を刻む音が、心地よい緊張感を生むはずだ。
さて、実はこの原稿、実際にポモドーロテクニックを使ってタイマーをかけながら書いてみた。何分かかったかって?
やっぱり、わたしの場合は15分。この時間単位を新しいテクニックとして広めてみるのも面白いかもしれないと思う。イタリア式にあやかって――名前は「カルボナーラテクニック」とでもしておこうか。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
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