グループカレンダー選びの条件は?ツール de オシゴト

メール以外のコミュニケーションツールやコラボレーションツールを模索する連載「ツール de オシゴト」。プロジェクトリーダーを任された主人公のマコトがプロジェクトの進行管理のためにさまざまなツールを試します。連載第6回は「feedpath Calendar」など3つのサービスをチェック!

» 2010年02月12日 19時47分 公開
[後藤康成,Business Media 誠]

 マコトの会社では全社的にグループカレンダーを導入している。Webメールを使っているメールシステムとは違い、カレンダーはグループウェアの1機能として、情報システム部門が社内のサーバルームで運用している。


 グループウェアにはワークフロー機能やファイルサーバ機能など、セキュリティ上重要な情報も含まれているから、というのが社内運用の理由のようだ。外出先からグループカレンダーにアクセスするには情報システム部門に対して申請書を上げなければならず、マコトを含め申請している人はほとんどいない。

 さらに他部署の同期に聞いたところによると、利用している機能は部署ごとにまちまちらしい。最近のサービスはクラウドから提供されるので、情報システム部門を通さなくてもさまざまなアプリケーションの部門利用ができるからである。

「グループカレンダーで何がしたいのか」を洗い出し

 今回マコトの要望するグループカレンダーの機能は以下の3つ。

条件 理由
クラウドサービスであること パッケージソフトウェアの場合、情報システム部門に運用をお願いする必要があるが、クラウドの場合はその必要がない。
iPhoneで利用出来ること クライアントはiPhoneをビジネスで利用しているから。
有償サービスで費用は月額5000円から6000円程度であること プロジェクト予算の都合上。

 この条件に合うサービスを探す中で、以前コラボレーションツールを選定したときにチェックした、フィードパスのカレンダーサービスのことを思い出した。

 どうやらフィードパスでは2つのグループカレンダーサービスを提供しているようだ、ひとつは「サイボウズOffice for SaaS」に含まれるグループカレンダー機能。もうひとつはグループカレンダー機能だけにフォーカスしたズバリ「feedpath Calendar」である。いずれもグループカレンダー機能においては、ほぼ同じくらいの機能を備えているようだ。

feedpath Calendar

 サイボウズOffice for SaaS、feedpath Calendarともに60日間のトライアルが利用可能だったので、晋作とアイを巻き込んで両方のサービスを試してみることに。数日後、金曜日の仕事帰りに2人を食事に誘い、感想を聞いてみた。

アイ マコト先輩の最初の条件は、どちらもクラウドサービスなのでクリアですね。

マコト そこは最初から押さえておいたからね。晋作は使ってみた?

晋作 うん、iPhoneからアクセスしてみたよ。一応どちらのサービスも利用できたけど、feedpath Calendarのほうがユーザーインタフェースが使いやすかったかなあ。

マコト あ、それは同感。価格的にはfeedpath Calendarが月額換算で1アカウント300円以下だし、一応要望の予算はクリアできるかな。サイボウズOffice or SaaSはグループカレンダー以外にも機能が豊富だから、その分費用も1500円程度と高くなってるね。

アイ そういえば、マコト先輩、この間コラボレーションツールを検討したときに「feedpath Rooms」もチェックしましたよね? 同じフィードパスから提供されているなら、feedpath Roomsでアポイント調整してfeedpath Calendarにスケジュールを登録できるんじゃないですか?

マコト 確かにそうかも。SaaSの大きなメリットの1つは、独立したその他のサービスと連係しながらの運用ができることだし。ちょっと見たところアカウント登録はそれぞれ個別にする必要があるみたいだけど、まぁ20名程度なのでそれほど苦ではないね。サービスプロバイダーを統一すれば請求処理なども楽にできそうだ。

晋作 まあ今日はそれくらいにして、ゆっくり飲もうじゃないか。

 というわけで、コラボレーションツールとグループカレンダーの並行運用も視野に入ってきた。(つづく)

feedpath Rooms

今回紹介したツール de オシゴト 概要
サイボウズOffice for SaaS 「サイボウズ Office 8」の機能はそのままに、サーバを用意することなく素早く使うことができるサービス。
feedpath Calendar フィードパスが提供する、ビジネスユーザ向けクラウド型グループカレンダーサービス。携帯電話、スマートフォンなどのモバイルデバイスからの利用も可能。
feedpath Rooms メールに代わるプロジェクトコミュニケーションツール。社内外におけるプロジェクトで、メッセージとファイルを共有できそのやりとりを1カ所に管理することが可能。2010年3月1日公開予定。

筆者紹介:後藤康成(ごとう・やすなり)

 フィードパスCTO兼feedpath Rooms エバンジェリスト。シリコンバレー・ベンチャーを経て2000年ネットエイジ入社。技術開発担当取締役としてネットビジネスのインキュベーション案件およびテクノロジー投資案件などを担当しビジネス&テクノロジーと幅広い経験を持つ。

 2005年、クラウドからビジネスアプリケーションを提供するフィードパスを設立。Zimbraの日本市場展開、ビジネススケジューラーのfeedpath Calendar事業統括を担当するとともに、3月サービス開始予定のメールに変わる次世代企業間コラボレーションツールのfeedpath Roomsのエバンジェリストでもある。著書として「Web2.0 BOOK」など。Twitterアカウントはfeedpath。


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