四角形と矢印の発展形「フレームワーク」で図解通訳世の中「四角形と矢印」でできている(1/2 ページ)

わたしたちは情報をインプットして、理解し、記憶するときには必ず「絵」にしています。本連載では入ってきた情報を整理・分析し、他人に分かりやすく伝える技術「図解通訳」を紹介。今回は、図解通訳のときに大切な「先読み」に便利な「フレームワーク」を解説していきます。

» 2009年12月01日 16時20分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]
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 前回は、図解通訳に「絵文字」(ピクトグラム、アイコン)を活用する方法を解説しました。ぜひ、オリジナルの絵文字を作って、図解作成時に役立ててほしいものです。

 さて、今回は、図解通訳のときに大切な「先読み」に便利な「フレームワーク」を解説しましょう。これまでの図解作成のスキルだけでも十分情報の見える化はできますが、フレームワークを活用することで、よりスムーズに、精緻(せいち)な図解が可能となります。

 すでにフレームワークを勉強された方も多いでしょう。そうした読者は、図解通訳にどのように組み合わせるかを学んでください。


フレームワークは思考の枠組み、考え方の方程式

 フレームワークは言わば「思考の枠組み」「考え方の方程式」です。つまり、ある物事に対する考えをまとめるにあたって、「型」に当てはめることで効率的に知的生産性を向上させるツールと考えればよいでしょう。

 武道を学ぶ際には、最初に基本的な型を何度も練習して身につけます。オリジナルなワザを編み出すのはその後です。基礎ができ、型を覚え、自分なりの戦い方を身につける……。これは知的生産においても全く同様のことが言えるのです。

 最近でこそ、フレームワークという言葉がビジネスマンの間で共通語として浸透してきましたが、フレームワークは、そもそも経営学者やコンサルタントなどが事業や仕事の効率化を進めるにあたって、効果的な分析手法としてまとめたものです。ビジネスフレームワークは組織体系の分析であればコレ、事業の強みと弱みを整理するならコレ、といった具合に古今東西でさまざまなものが目的に応じて使われます。

 ただし、フレームワークは決して答えを与えてくれるものではありません。あくまで考え方のパターン集ですから、どれを選んで、どう考えるかはアナタ次第です。そのためにも多くのフレームワークに触れ、自分で使いこなせそうか、自分の仕事や目的にマッチしているかを吟味してください。フレームワークを頭の中に入れておけば、図解通訳の場合にも描くべき内容が事前に予測がつき、なおかつヌケやモレのない高品質な図解が描けるようになります。すべてのフレームワークを覚える必要はありません。大切なことは、自分で使えそうなものをいくつかピックアップし、頭の引き出しにしまっておくことです(図1参照)。

photo 図1

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