「男でも子供や!」――“身近な格言”勢ぞろい、第13回手帳大賞

高橋書店が毎年実施している「手帳大賞」の受賞作品が発表された。応募があったのは、「名言・格言部門」の2万4113通、「商品企画部門」の1612通。栄えある大賞を受賞したのは――。

» 2009年10月22日 19時00分 公開
[杉本吏,Business Media 誠]

 「男でも子供や!」「許せばいい。」――高橋書店は10月21日、第13回手帳大賞の受賞作品を発表した。「身近な人の名言・格言部門」と「商品企画部門」に分かれ、それぞれ2万4113通、1612通の応募の中から、優秀作品を決定した。

燃費の良い新車=エコ?

 高橋書店が毎年実施している「手帳大賞」も、今回で13回目を数える。審査員を務めたのは、コラムニストの泉麻人氏、作家の椎名誠氏、俳人の黛まどか氏の3人だ。

 名言・格言部門で大賞を獲得したのは、「一番の『エコ』は、とことん、使うこと」。友人から車の買い替えを相談された作者が、その場で答えたという言葉だ。エコをうたった製品があふれる昨今の風潮をちくりと刺すような、真理を突いた言葉である。

 作者の見附照二(みつけ・しょうじ)さんは、「新車にすると、確かに燃費は良くなります。けれども、新しい車を一台つくるには、ものすごくたくさんのエネルギーが必要です。そう考えると、買い替えは単純に『エコ』とは言えません。むしろ大事に乗り続ける方がいいのではないかと思いました」とコメント。大賞を受賞した見附さんには、賞金の50万円が贈られる。

 審査員それぞれの名を冠した各賞の受賞作は以下。作者コメントと審査員からの寸評は、第13回手帳大賞のWebサイトに掲載されている。

  • 人生、コスプレ。(泉麻人賞)
  • 男でも子供や!(椎名誠賞)
  • 許せばいい。(黛まどか賞)

 なお、昨年発表された「第12回手帳大賞」の受賞作は、『2010 名言・格言日めくりカレンダー』(1680円)にまとめられている。

「ノー残業」は手帳から

 商品企画部門は、「実際に商品化することを前提とした」手帳、日記、家計簿のアイデアと、企画意図を募集したもの。過去に最優秀企画賞を受賞した作品の中には、見開き1カ月タイプの「かんたん・かけいぼ」や、1日を十文字で区切ってある「リンクアップ式手帳」など、実際に製品化されたものもある。

 今回は2作品が、賞金10万円の優秀企画賞を受賞した。細井成(ほそい・じょう)さんの「ノー残業手帳」は、「一見何の変哲もないように見えるレイアウトだが、定番記入形式の発展型としてスマートに考えられている」点が、前田千春(まえだ・ちはる)さんの「見開き1ページ最大活用手帳」は、「レフト式とバーティカル式の定番形式を融合し、合理的で無駄のない形」である点が評価され、受賞につながったという。

 なお、高橋書店のWebサイトではすでに第14回手帳大賞の募集が始まっている。郵便で応募する形式で、締め切りは2010年3月31日。我こそはという人は応募してみてはいかがだろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ