リーダーシップとマネジメントとの違い、あなたは説明できますか?「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック 第二の習慣

「リーダーシップ」と「マネジメント」については、多くの著名人がさまざまな定義をしています。そのうちの一部をご紹介しましょう。

» 2009年07月31日 16時30分 公開
[フランクリン・コヴィー・ジャパン,Business Media 誠]

「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック with DVD Vol.3 第二の習慣:目的を持って始める

 実りある人生を送っている人々には共通する習慣があった――1996年に発売されて以来、ビジネスパーソンをはじめとする世界中の人々に多くの影響を与えたスティーブン・コヴィーのベストセラー『7つの習慣』

 現代の日本社会に不足がちなリーダーシップを身につけるためには、「リーダーシップとマネジメントの違い」を認識することが第一歩となります。自分はどうありたいのか、何をしたいのか、自分の行動の基礎となる価値観や原則はどういったものなのかを明確に示す「ミッション・ステートメント」の重要性を説く『第二の習慣』から5編をお届けします。


 ビジネスや組織において、「第一の創造」と「第二の創造」をいい表す言葉に、「リーダーシップ」と「マネジメント」があります。

 辞書でひくと、「Lead」は「導く、案内する、先頭に立っていく」とあり、「Manage」は「処理する、やってのける、管理する」といった意味があります。

 あなたはリーダーシップとマネジメントというと、どのような違いをイメージしますか。リーダーというと、チームメンバーをぐいぐい引っ張っていく人のイメージでしょうか、あるいは、模範となり静かにサポートするイメージでしょうか。

 コヴィー博士は両者をこのように定義しています。

  • リーダーシップ:

 望む結果を定義しており、何を達成したいのかという質問に答えようとするもの。

  • マネジメント:

 手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようとするもの。

 建築物を建てる例で考えてみると、達成したい目標を念頭に置き、どこにどのような建物を建てるかを考えること、すなわち「第一の創造」がリーダーシップに当たります。

 組織の進むべき方向を定め、つまりビジョンを明確にし、戦略を定め、組織を構築すること、また、チーム・メンバーが効果的に働くことができるようにサポートすることなどがリーダーシップの機能として必要になります。

 それに対して、いかに効率よく建築物を建てるかを考えるのが「第二の創造」であり、マネジメントに当たります。定められた戦略に沿って、どうすれば最も効率的に目標に到達することができるかを考え、実行することが、マネジメントの役割となります。また、そうした行動が適切に行われているかどうかを管理することも含まれます。

 このように、組織においては「リーダーシップ」と「マネジメント」両方が必要ですが、多くの組織では、リーダーシップの欠如が顕著です。コヴィー博士も、「ほとんどの組織は、マネジメントのしすぎ、リーダーシップのなさすぎである」と語っています。

 「リーダーシップ」と「マネジメント」については、多くの著名人がさまざまな定義をしています。そのうちの一部をご紹介しましょう。

 リーダーは正しいことをする人である。マネージャーは正しく物事を行う人である。

――ウォーレン・ベニス

 リーダーシップは変化に対応するものである。マネジメントは複雑なものに対応するものである。

――ジョン・コッター

 リーダーシップは運動感覚のようなもの、動きの感覚を持っている。マネジメントは物事を「処理する」ことであり、秩序を維持するものであり、組織と統制である。

――クーゼズ&ポスナー

 リーダーは人々にとってどんなものが大事であるかを気にする。マネージャーは物事がどのようになされるかを気にする。

――エイブラハム・ザレズニック

 リーダーは建築家である。マネージャーは建設業者である。

――ジョン・マリオッティ

 リーダーシップは共通のビジョンから創造されるものに焦点を当てる。マネジメントは作業の設計図であり、統制することである。

――ジョージ・ウェザスビー


 さらに詳しい内容を知りたいという方は、書籍『「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック 第二の習慣』をご覧ください。次回は「利益を4倍にした経営者が決めたのは『マネジメントをやめる』ことだった」をお送りします。

勝つチームを作る「トラスト・リーダーシップ」セミナー開催のお知らせ

 フランクリン・コヴィー・ジャパンは8月20日、管理職向けセミナー「トラスト・リーダーシップ」を開催します。

 100年に1度の不況と言われる昨今、多くの企業がリストラや残業の削減を行う中で、企業と社員、上司と部下という関係における“信頼”が低下しています。本セミナーでは、フランクリン・コヴィー・ジャパンの佐藤亙(さとう・わたる)取締役副社長が、リーダーとして結果を出すために必要なチームメンバーとの信頼について、その基本原則と信頼構築のための具体的な手法をお伝えします。

 ゲスト講師にはスポーツジャーナリストの二宮清純(にのみや・せいじゅん)氏を迎え、スポーツ界においてチームメンバーとの信頼によりチームを勝利に導いた事例をご紹介しながら、スポーツとビジネスに共通する“信頼”を考えます。

開催概要
開催日程 8月20日(木)9時〜17時
対象者 管理職、プロジェクトリーダー、成果を望むビジネスパーソン
会場 椿山荘(東京都文京区関口2-10-8)
受講料 2万9400円〜4万2000円(昼食付き)※参加人数、研修導入状況により異なります
定員 300名
申し込み方法 WebサイトまたはFAX 03-3264-7407 にて
支払方法 銀行振込
問い合わせ先 TEL 03-3264-7417 フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 セールス・プランニング・チーム(月〜金 9時〜17時)

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