万能クリーナー、その名は「消毒用エタノール」文具王の「B-Hacks!」

気がつくとホコリが付いているディスプレイや、手の脂で汚れてくるキーボード。iPhoneも顔の脂が付いていたりする。さて、この生活汚れ、どうしよう?

» 2009年07月15日 17時49分 公開
[高畑正幸,Business Media 誠]

 気がつくとホコリを吸着しているディスプレイや、手の脂で汚れてくるキーボード、顔の皮脂がつく電話の受話器。そして大小さまざまなガジェット類。デスクまわりで、汚れが気になったとき、皆さんはどうしているだろうか、ティッシュでふく? それとも雑巾?

生活汚れ、どうする?

 これら人のまわりに存在する汚れの多くは、当然だが人に起因していて、皮脂をはじめとする油分やタバコのヤニなどを含んでいるので、ティッシュペーパーなどのドライなものや普通の水でふいただけではきれいにならない。絞った雑巾でゴシゴシやるのも机やイスぐらいならいいが、キーボードや電話などには使用したくない。というのも、水のあとが残るからだ。

 そこでいくつかのクリーナーを試してみた。OA機器用、デスクまわり用、ガラス用――さまざまなクリーナーが販売されているが、いろいろ試した結果、何か1つ身近に置いておくとしたら、私の結論としては「消毒用アルコール」がベストだ。

 消毒用エタノールのエタノールは、「エチルアルコール」「酒精」とも呼ばれる。お酒に入っているアルコールである。薬局に行けばごく普通に購入できる。皮脂汚れやタバコのヤニなどをよく溶かすので、たいていの汚れにはよく効く。

 ホームセンターなどで販売しているアルコール系のクリーナーとして販売されているスプレーなどもあるが、それらはたいてい、アルコール濃度が低く(酒税法や薬事法が関係あるのかもしれない)、アルコール以外のものもいろいろ入っている。これらを使うよりも経験上、消毒用エタノールの方がきれいになるし、メリットが多い。

 エタノールの特長としては、

  • 入手は意外と簡単。価格もそれほど高くない(500〜600ミリリットルで1000円強)
  • 生活汚れ(特に脂汚れやホコリ、タバコのヤニなど)にめっぽう強い
  • 揮発性が高いので、すぐきれいに乾く
  • 成分が全く残らないから、二度ぶき不要。食事をするテーブル等に使用しても、全く問題なし
  • もともと消毒用だから、消毒・殺菌効果もある

 と、いいことづくめだ。

※7月16日 9:00 筆者訂正:純度は約80%でした。調べてみると、消毒用エタノールですが、消毒用アルコールには、イソプロパノールを使ったものも多いようです。エタノールもイソプロパノールも少量であれば代謝されるため人体には無害らしいですが、飲用は問題があるかもしれないのでやめておきましょう。誤った情報申し訳ありませんでした。

どうやって使う?

 このエタノールを、市販のスプレーボトル(空で販売されているもの)に移して使う。私の場合は、無印良品の大きめのスプレーボトルを使っているが、携帯や収納には、もっと小型のコスメ用のスプレーボトルも便利(ただし、なにか別のものが入っていたボトルなどを再利用しないこと)。

 デスクやOA機器のボディには直接スプレーしてティッシュでふき取るし、キーボードやケータイみたいなデジタル機器などの場合はディッシュにスプレーしたものでふく。

 もちろんこれは自宅でもものすごく重宝する。人為的な汚れ(落書きやシールなど)と水まわり(キッチン、バス、トイレ)を除く生活汚れのほとんどは、これでいける。

ほこり汚れも、たいていは油分で取れなくなっているから、これでふくとほんとにきれいになるし、ふいた後がサラッとしていて気持ちがイイ。私は自宅と会社両方にこのスプレーボトルを常備している。

 だまされたと思って一度、メガネやケータイ、キーボードなどを一度さらっとふいてみてほしい。病みつきになること間違いなしだ。特に喫煙者の方はタバコのヤニで黄色っぽくなったPCの側面などをふいてみれば、その効果の大きさに驚くことだろう。

※7月16日 9:00 筆者訂正:ただし、純度の高いアルコールは、引火性もあるので、火気には注意してください。たばこを吸いながらのスプレー作業などは危険です。また、一部のプラスチック製品の塗装などが溶ける場合があります。目立たないところで試してみてください。それから、手の油分も除去されるので、しっかり掃除するときは手袋をはめることをオススメします。

著者紹介 高畑正幸(たかばたけ・まさゆき)

st_bt08.jpg

 1974年、香川県生まれ。図画工作と理科が得意な小学生を20年続けて今に至る。TVチャンピオン「全国文房具通選手権」で3連覇中の文具王。現在は文具メーカーに勤務、文房具の企画開発を行っている。2006年「究極の文房具カタログ」上梓。文具サイト「TOWER-STATIONERY」を主催。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ