片っ端から座ってみました――記者目線で選ぶオフィスチェア3選“最新オフィス機器”動向調査

最近では10万〜20万円台のオフィスチェアも珍しくないが、なかなか手に届かない。「国際オフィス家具エキスポ」で3万円前後の機能性チェアを見つけたので紹介しよう。

» 2009年07月13日 12時00分 公開
[塙恵子,Business Media 誠]
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 最近では機能性チェアの種類も豊富になり、10万〜20万円台のオフィスチェアも珍しくない。とはいえ筆者のようなぺーぺー社員にはなかなか手が届かない。コスト削減が盛んに叫ばれる時代、みなさんも値ごろ感のある製品が気になるのではないだろうか?

 「国際オフィス家具エキスポ」の取材に行った筆者は、展示していたオフィスチェアの中から、実勢価格3万円前後の製品をピックアップ。そして片っ端から試座してきた。

 オフィスでPCで作業することが多い筆者目線で、オススメのオフィスチェアを紹介する。独断と偏見で、「座り心地」「機能」「デザイン」「オリジナル」「コストパフォーマンス」の5つの面で★を付けてみた(最高で3つ)ので、参考にしてほしい。

BOCK BKY-338RE(コイズミファニテック)

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 第一印象は座面が少し固め。個人的には、体が沈むことなく座りやすい印象を受けた。クッションにはクルマのシートなどに使うモールドウレタンを採用し、型崩れしにくい。

 リクライニングは背・座面のシンクロ作動。また3カ所でロックがかかる。座面の前傾が3度に傾くため、ひざ裏の圧迫を防ぐこともできる。「モールドウレタンを採用した場合、通常最低でも4〜5万円する」というが、本製品の実勢価格は2万9800円前後。サイズは650×650〜735×1000〜1100ミリ。


座り心地 機能性 デザイン性 オリジナル性 価格(コストパフォーマンス)
★★ ★★ ★★ ★★★

Four Corners Chair Series「EXCALIBUR」(輸入代理店 タクミ技研)

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 2つに分かれた背もたれが特徴のこのイス。日本ではまだまだ斬新なデザインだが、韓国では背もたれが分かれたタイプが主流だそうだ。日本では6月に販売を開始した。

 背もたれの2カ所を固定しており、その中央に位置するバネで、着座姿勢の変化に合わせて動く。微妙な動きにも背もたれが反応していた。470×480〜580×1030〜1300ミリと、女性を意識した小ぶりのサイズとなっている。筆者には座面と背もたれの位置が絶妙だった。

 フリーロッキングを採用したほか、ヘッドレストの高さ、角度調整も可能。オフィスチェアのキャスターは通常5コだが、イスに安定感をもたせるため、このシリーズには6コのキャスターを使っている。定価は3万9900円だが実勢価格は1万9950円前後。


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座り心地 機能性 デザイン性 オリジナル性 価格(コストパフォーマンス)
★★ ★★ ★★ ★★★ ★★★

Remex REC-128AX(レメックス・ジャパン)

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 長時間座っていても蒸れないように背中が当たる部分にはメッシュを、シートやヘッドなど汚れやすい部分にPU(合成皮革)を採用している。

 外付けのランバーサポートは、頭、肩、腰の位置に自由に調整でき、背もたれは好きな角度に固定できる。ボタン操作でアームレストの高さの調整も行え、アームレストに肘を置きながらキーボードを打つなんてことも可能だ。

 リクライニングの強弱も調節できるが、強にした場合、女性ではちょっとやそっとじゃ動かない。背筋力の弱い筆者は最弱でもギクシャクしていた。


photo ボタン操作でアームレストの高さを調整

photo 背もたれは自由な角度に固定できる

 偶然にも誠 Biz.IDの編集長も自宅で愛用しているそうだ。「キャスターが壊れた」などと言っていたが、90キロ以上の体重が影響したのかもしれない。いずれにせよ、男性にオススメしたい製品である。サイズは710×710×1075〜1155ミリ。定価は4万3050円だが、実勢価格は3万円前後。

座り心地 機能性 デザイン性 オリジナル性 価格(コストパフォーマンス)
★★ ★★★ ★★ ★★ ★★★

おまけ Ergohuman Plus(輸入代理店 関家具)

 定価7万9800円と今回のセレクションとしては対象外だが、あえて取り上げておきたい。競合他社からも熱い視線を浴びているようで、取材中に「Ergohumanに座ってみました? すごいですよ〜」と、ライバル社の製品にもかかわらず、イチオシした人もいた(しかも3人くらい)。

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 座ってみたが、確かにすごい。Ergohuman Plusは自分の体に合わせて、リクライニングロッキングのほか、ヘットレストの角度・高さ、バックシートの高さ、アームレストの高さ・角度・前後スライド・左右スライド、座面スライド、座面の角度、座面の昇降と、ありとあらゆる調節ができるのだ。オーダー感覚である。

 一番の特徴は独立式のランバーサポート。ユーザーの体重に応じて適性に腰をサポートしてくれる。「PCを使っていると前のめりになり、背もたれを使わないこともあるが、腰は常にサポートする」(関家具)という。筆者も前のめりになり、背もたれを使うことが少ないのだが、腰をサポートしてくれるだけでもありがたい。採用したメッシュ素材は、体の曲線にフィットし圧力を均一に保つほか、蒸れにくいので、長時間座って作業する人にオススメしたい。

 「7万9800円? ちょっと高いな」と思うかもしれないが、高いだけのことはある。むしろこれだけの機能を備えているならば、ちょっと背伸びして購入するのもありだろう。Ergohuman Plusは8月に発売予定。

photophoto 24金を使用した非売品 世界に5脚しかないそうだ。ちなみに木村拓哉さんが出演しているドラマにもErgohumanが登場しているとのこと

座り心地 機能性 デザイン性 オリジナル性 価格(コストパフォーマンス)
★★★ ★★★ ★★ ★★

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