なぜそこに住むの? 現代版トキワ荘の住民に聞いてみた(お部屋潜入もあるよ)ソーシャルアパートメントに住んでみた(1/2 ページ)

当初の2週間滞在が、いつの間にか1カ月も住み着いてしまったソーシャルアパートメント潜入取材。盛りだくさんの1カ月にオノダはリポートも忘れ、すっかり普通に暮らしていたのであった……。

» 2009年06月30日 16時00分 公開
[小野田涼子,Business Media 誠]

 先日、早いもので約1カ月の体験入居が終了しました。とても濃い時間を過ごしたので、少なくとも3カ月くらいは居たんじゃないか……実は外に出てみたら、季節は秋に変わっていて浦島太郎なんじゃないか……? という気分です。そのくらい住人のみなさんとは短期間で仲良くなったし、生活もすっかりなじみました。

 とはいえ、わたしはあくまで仮入居の身。本格的に入居をされているみなさんとはやっぱりいろいろ違うハズ。というわけで特派員オノダが送るリポート最終回は、ソーシャルアパートメント恵比寿の住人のリアルな声を集めてみました(お部屋潜入ルポもあるよ!)。

なぜ「ソーシャルアパートメント」というスタイルを選んだの?

 連載第2回でもあるように、ぶっちゃけこのソーシャルアパートメント恵比寿は安い物件ではありません。このエリアで、より自由度の高い一人暮らしをするという選択肢もあったはず。あえてこのスタイルを選んでいるのはどうして?

 「新しい発見があるかもしれない」と言うのは、このソーシャルアパートメント恵比寿の中でさらにルームシェアをしているナギサちゃん。シェアinシェアなんて、それだけでも珍しいから、毎日新しい発見でいっぱいのことでしょう。

 「他人に興味がなかったのでリハビリに……」と話すのは「管理人」(※編集部注)と呼ばれているタナカさん。いやいや、アナタは一番ラウンジの出没率高かったよね? そんなこと言って人好きでしょー。

※タナカさんはもともとは管理人用と思われるちょっと大きめな部屋(賃貸用)に住んでいる
そのうちタコスにマーボー豆腐を挟んだり……

 やっぱり「人が好き」「面白い人に出会える」という意見が圧倒的でした。当然ですが、1人でいるのが好きな人には向かない物件です。だからみんな、自然とラウンジに集まり、すぐに話せるようになり、一緒にご飯を食べたりするのです。

 ここに住んでみて「ああ、ソーシャルアパートメントっていいな〜」と思ったのが、ラウンジでの食事。例えば仕事で遅く帰宅して、食事も買ってきたお総菜で簡単に済ませる。そんな時でもラウンジに行けば誰かが「おかえり」と迎えてくれて、話し相手になってくれるのです。決してさみしがりではないんですが、これはうれしい。

 またある週末に、Mayaちゃんと夕飯を作っていたら、ほかにも夕飯を作り始めた住人と一緒に食卓に並べることになり、マーボーナスと、豚肉のピリ辛炒めと、マーボー豆腐とタコス! なんていうワケの分からない食い合わせに大笑いしつつ食事をしたり……。そんな“みんなでワイワイ”さを一番の理由に選んでいる人が多いようです。

「ソーシャルアパートメントでよかったなあ」と思ったことを教えて

シェア暮らし歴1年半のEllyはワイワイ楽しむのが大好き

 ソーシャルアパートメント恵比寿は、まだオープンして3カ月弱の物件ですが、以前もこうしたシェアスタイルの物件に住んでいたという人もちらほら。今までのシェア生活で、「これがよかった」ということは何でしょう?

 「風邪をひいた時にいろいろと面倒をみてもらった」というのは、浅草のソーシャルアパートメントから引っ越してきたハラさん。これは大きい。 一人暮らし経験のある人なら、このありがたみは身にしみて分かるのでは?

 「みんなが知り合いになるので、一人暮らしより怖くない」と言うのはノリコさん。特にソーシャルアパートメント恵比寿は男女入居可の物件なので、ナイトがたくさんいるのかも!?

 「『おかえり』と言ってもらえる」とは東戸塚で既に1年半のシェアスタイルを経験済みのElly。やっぱりコレ、うれしいですよね。ちなみにEllyが以前いたのは、恵比寿よりも多い50人超の同スタイルの物件だそう。「ご飯をたくさん作ると、みんなが食べてくれるの。楽しくなって『今晩はシチューだよ〜』とかメール回すようになったら、そのうち遅く帰宅する人から『オレの分取っといて!』とか予約入るようになっちゃって(笑)。ソーシャルレストランやってました」。わ、わたしも予約したい!

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