最大の特徴は“平等な競争の場を提供すること”――Google AdWordsの「強み」について、オンライン広告セールスを担当するフィシャー副社長が説明した。
何度かGoogle AdWords(以下、AdWords)を取材をした中で、毎回聞く言葉がある。「AdWordsは大企業とも対等に戦える武器になる」と。
オンライン広告セールスを担当するデビッド・フィシャー副社長も、AdWordsの最大の特徴を“平等な競争の場を提供すること”という。「私たちの役割は個人事業主であろうと、大企業であろうとサポートすることだ」
カウボーイブーツを作っているという93歳の老人――フィシャー副社長は、そんな広告主を例に説明する。「彼のこれまでの広告戦略は、小さな雑誌広告で馬・家畜に興味を持った人にだけアピールするだけだった。いまではAdWordsで、大手メーカーよりも上位に広告が表示される。日本や中国など、世界中のマーケットの中で戦えている」
なぜ大企業よりも上位に表示することが可能なのか。AdWordsでは、入札金額のほかに出稿した広告のクリックレートも表示順に影響を与える要素。名前が売れている企業であればあるほど上位に表示される、というわけではない。
「AdWordsが上位に表示されるのは、広告の内容がいいかどうかではない。広告がどれだけクリックされているか。多くクリックされていれば、エンドユーザーにとって大切な情報という意味となり、それが大企業であろうとなかろうと上位に表示できる」と王子田克樹(おしでん・かつき)執行役員 オンラインセールスソリューション本部長は言う。
王子田本部長はAdWordsに2つの楽しみがあるという。「大企業でも個人事業者でも、AdWordsを有効活用するための技術を伸ばしていくことが楽しい。そしてこういったお客様を相手に事業ができるというのがわれわれの楽しみ。例えば、 Google Analyticsを使い、キーワードを調整してビジネスを高めていこうとする、こういうお客様に会えるとうれしいなと思う」
ブロードバンドやモバイルでのインターネットが発達した日本は、1日でネットの広告に接触する時間も長い。Googleでも重要なマーケットと考えている。「モバイル、スマートフォンに強い日本で、AdWordsのモバイル分野を展開するのなら、日本での成功を世界に出していけると思う」(フィシャー副社長)
インターネット広告は、現在日本の広告費全体の8%にすぎないという。日本の企業のほとんどを占める中小企業で、WebサイトやECサイトを全部の企業が持っているわけではない。フィシャー副社長は「数年のうちに日本のマーケットはどんどん進むと予測する。AdWordsの強みは、どんなビジネスにも展開できること。すべての産業がお客様となる。さまざまなチャンスを広告主に提供できると思う」と日本市場の展望を語った。
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