人格と能力「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック 基礎編

あなたの周りには、有能ではあっても人格に欠ける人、人格は申し分なくとも能力のない人はいませんか? 「人格」と「能力」の両方がそろってはじめて、ビジネスやプライベートで成果を上げられるのです。

» 2009年05月27日 11時30分 公開
[フランクリン・コヴィー・ジャパン,Business Media 誠]

「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック with DVD Vol.1 基礎編:インサイド・アウトのパラダイム

 実りある人生を送っている人々には共通する習慣があった――1996年に発売されて以来、ビジネスパーソンをはじめとする世界中の人々に多くの影響を与えたスティーブン・コヴィーのベストセラー『7つの習慣』。7つの習慣を確実に理解し、自分の生活やビジネスに取り入れるために編集された『「7つの習慣」セルフ・スタディ・ブック』から抜粋した5編をお届けします。

 あなたの周りには、有能ではあっても人格に欠ける人、人格は申し分なくとも能力のない人はいませんか? 「人格」と「能力」の2つがそろってはじめて、ビジネスやプライベートで成果を上げられるのです。



 インサイド・アウトのアプローチを行うには、まず個人レベルでの「信頼性」、つまり「人格」と「能力」を高める必要があると紹介しました

 どのような人格であり、どのような能力を持っているのかによって、あなたの信頼性は決まっていきます。

 高い人格の例を紹介しましょう。

 プロテニスのトーナメント、イタリア・マスターズ・トーナメントの第3ラウンドで、テニス・チャンピオンのアンディ・ロディックはフェルナンド・ベルダスコと対戦しました。試合はロディックのマッチ・ポイントを迎えました。

 ベルダスコの放ったサーブに線審が“アウト”の判定をすると、観客はロディックの勝利を確信しました。

 しかし、ロディックはコートにかすかに残った跡を見るよう主審に求めました。その跡は、ボールがラインを割らず、ライン上だったことを示していました。これには誰もがあっけにとられました。ロディックは自分に不利な申告をしたのです。

 その結果、彼はそのポイントを落とし、結局試合に負けてしまいます。けれども、彼はそれ以上に大きなものを得ました。信頼を得たのです。次の機会にロディックが判定に抗議したら、審判団はどのような対応をとるでしょうか。

 いかがでしょう。このような高い人格を持つことで本当の信頼性が生まれることを、理解していただけたのではないでしょうか。

自分の信頼性を振り返る

 人格と同様に能力も重要です。

 明らかに仕事の能力に劣る人に対して仕事を任せることができないように、仕事においてもプライベートにおいてもその人の持つ能力が信頼の重要な決め手になります。


 あなたの信頼性を振り返ってみましょう。

 人格面はいかがですか? あなたは人格面において、信頼されるにふさわしいですか?

 能力面はいかがですか? あなたの能力は、信頼を得るのに十分ですか?

人格がないリーダーたち、能力に欠けるリーダーたち

 あなたの周りにも、有能ではあっても人格に欠ける人、人格は申し分なくとも能力のない人はいませんか? あなた自身はどうでしょうか。ビジネスやプライベートで成果を上げ続けるには、人格と能力の両方を兼ね備えることが必要です。湾岸戦争時に中央軍司令官を務めたシュワルツコフ大将は、次のように話しています。

 私は軍隊で非常に有能なリーダーたちと出会ったが、彼らには人格というものがなかった。彼らは立派な仕事をするたびに、昇進、賞や勲章、誰かの犠牲の上に立った出世、新たな称号の授与証という形での報酬を求めた。それがトップにのし上がるための確実な道だったからだ。有能な人たちではあったが、人格に欠けていたといえる。

 私はまた、素晴らしい人格を持ちながら能力に欠けるリーダーたちにも数多く出会った。彼らはリーダーシップを身につけるための投資、偉大なリーダーになるための一層の努力をすることに積極的ではなかった。

 つまりはそういうことなのだ。21世紀のリーダーとして、陸・海・空軍の兵士たちを束ねるためには、人格と能力の両方を兼ね備えることが求められるのである。

― H・ノーマン・シュワルツコフ大将


 人格と能力は木の根っこと幹の関係と同じであり、それは人格と個性の関係でも同様です。たとえば、コミュニケーション能力の高い人は、社交的あるいは人づきあいがいいという個性となって表れます。つまり、個性は能力に大きく依存していますが、いずれも人格が支えていることに変わりはありません。

勝つチームを作る「トラスト・リーダーシップ」セミナー開催のお知らせ

 フランクリン・コヴィー・ジャパンは8月20日、管理職向けセミナー「トラスト・リーダーシップ」を開催します。

 100年に1度の不況と言われる昨今、多くの企業がリストラや残業の削減を行う中で、企業と社員、上司と部下という関係における“信頼”が低下しています。本セミナーでは、フランクリン・コヴィー・ジャパンの佐藤亙(さとう・わたる)取締役副社長が、リーダーとして結果を出すために必要なチームメンバーとの信頼について、その基本原則と信頼構築のための具体的な手法をお伝えします。

 ゲスト講師にはスポーツジャーナリストの二宮清純(にのみや・せいじゅん)氏を迎え、スポーツ界においてチームメンバーとの信頼によりチームを勝利に導いた事例をご紹介しながら、スポーツとビジネスに共通する“信頼”を考えます。

開催概要
開催日程 8月20日(木)9時〜17時
対象者 管理職、プロジェクトリーダー、成果を望むビジネスパーソン
会場 椿山荘(東京都文京区関口2-10-8)
受講料 2万9400円〜4万2000円(昼食付き)※参加人数、研修導入状況により異なります
定員 300名
申し込み方法 WebサイトまたはFAX 03-3264-7407 にて
支払方法 銀行振込
問い合わせ先 TEL 03-3264-7417 フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 セールス・プランニング・チーム(月〜金 9時〜17時)

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