ライフハックを使ってもプロダクティビティが上がらない7つの理由3分LifeHacking

どんな優れたツールを使っても、その人の考え方や行動パターンをが変えなかったら、生産性は上がらない。陥りがちな行動パターンを7つを紹介する。

» 2009年04月09日 15時50分 公開
[Gina Trapani(訳:山内純子),ライフハッカー[日本版]]
ライフハッカー[日本版]

 プロダクティビティを上げるためにキーボードショートカットや、インデックスカードを使ったりすることって、はっきり言ってそこまで効果的ではないですよね。MacとPC、Microsoft OutlookとGmail、iPhoneとBlackBerry、結局のところはインターネットやさまざまな機能という「誘惑」があるという意味では同じなのです。ライフハッカーではこれまで、仕事の能率を上げる方法を紹介してきましたが、元編集長のジーナは、どんな優れたツールを使っても、その人の考え方や行動パターンをが変えなかったら効果は望めないということに気がつきました。そして、わたしたちが陥りがちな行動パターンを7つ紹介しています。早速見ていきましょう。

注意力散漫

 仕事をしなければいけないのは分かっているけれど、野球のスコアを気にしたり、「Facebook」で高校時代の友人の「」に書き込んだり、CDをiTunesに吸い込んだり、関係のないメールを書いたり……。ついしてしまいますよね。いろんなことが気になって、大事なことに集中できない、これが最もよく見られる、プロダクティビティが上がらない理由の1つです。

 気が散ってきたな、と気づいたら、すべてのことをいったんやめて、深呼吸し、一番大事なことに1つ取り組むモードに切り替えてみましょう。1つのことに集中するためには、まず机の上をきれいにしパーティションで余計なものが視界に入らないようにしたところで、腕まくりをして始めてくださいね。それでもにっちもさっちもいかなくなったら、必要な物をまとめていつもの仕事場を飛び出し、会議室にこもったり、カフェに行ったりするとはかどるかもしれませんよ。

 集中力が持たない状態が定期的に起こるのだとしたら、その日に一番大事なことを3つ選んでみましょう。その日の最後に、翌日することを書き出しておくと、スムーズに仕事が始められますよ。当日は、メールチェックをする前にそのリストに目を通し、そこから始めてください。

 気になる残りの6つの理由は、以下の目次からどうぞ。

情報過多

 Google Readerには読んでいないニュースが1000件以上あるし、メールボックスにも未読がたくさんたまっている。留守電には聞いていないメッセージが入っていて、目の前のモニターには後で読もうと思って開いたタブが47個もある……。なんでそんなことになってしまったのでしょう。それより、そこからどうやって抜け出したらいいのでしょうか。

 情報過多は、実際の情報量うんぬんより、「こんなにたくさん未処理がある!」と錯乱し、それほど多くない情報の海におぼれてしまうのが問題です。解決策は、まず入ってくる情報量を制限すること。例えばメールだったらこんなフィルタをおすすめします。未読のものがたまったら、実際の雑誌でもRSSリーダーの項目でも、全部捨ててしまうか、もしくは「Mark all as read」ボタンを押して、読んだことにしてしまいましょう。本当に大事な用件なら催促がくるはず、本当に返事が欲しい人は再びメールをよこすはずだ、と信じながら……。インボックス以外にメールの一時保管場所を作るのも1つの手です。「あとで読む」リストを作ってもいいですね。あなたがそのブログを今読まなくても、そのメールを今読まなくても、世界はちゃんと回っていくので大丈夫ですよ(参照:平田流メールハック7カ条 − イベントで言ったことは冗談ではないんです)。

 情報の海から抜け出せたら、再びおぼれないようなシステムを作ります。「Facebook」や「Twitter」、RSSリーダー、メール留守電などに入ってくる情報を「必ず見る」「あとでもいい」の2つに分けてください。

反復作業に飽きてくる

 定型のメール、週間報告、いつものバックアップ、いつものフォルダクリーンアップ、毎月の支払い。こういうことばかりしていたら、飽きてきてしまいますよね。ふとデジャブを感じたら、作業をテンプレート化したり、自動化したりしましょう。請求書は引き落としにしたり、バックアップは自動化したり。自動化するのに10分かけたとしても、その先の手間は省けますね。

バックログ処理に時間がかかる

 例えば、「Inbox Zero」を試してみることにしたとして、そうすると過去の3000メッセージをダウンロードすることになります。それには17時間かかる。そんな時間はなかなか取れないですよね。バックログ(未処理データ)がメールでも、書類でも、過去7カ月の経費報告書でも、うまく処理していく方法があるんですよ。1つ目の方法は、1日に例えば1時間と時間を決めて、毎日その時間だけをバックログに費やすというものです。もう1つの方法は、例えば3000の未読メールを初日には1500通、その次の日には750通見る、というように量を半分にしていくというものです。1日の量が少なくなってくると、一気に終わらせることができます。このときには、古い方から始めるというのがポイントです。なぜなら、古い情報の方がサクッと捨てやすいからです。

ひっきりなしにやってくる邪魔者

 いま、私たちの仕事場での悩みの種は何かと聞かれたら、絶え間なく割り込んでくるメール、IM、電話、話しかけてくる上司や同僚を挙げる人が多いのではないでしょうか。目の前の仕事をちゃんとやっているのに、映画「Office Space」(邦題は「リストラマン」)のように、「TPSレポートまだ?」と20分おきに聞かれたら気が散ってしまいますよね。

 メールや電話といった邪魔者を消すには、メールソフトを開かないようにしたり、携帯電話の電源を切ったり、留守電モードにしたりすればいいですよね。メールの返信や電話のコールバックは、例えば10時、2時、5時と自分で決めた時間にだけ行うことにすれば、そのときやっている仕事の妨げにはなりません。夜中や週末だってメールチェックをせずにはいられない、という人には米lifehackerからこんな記事(英語)をどうぞ。

ずるずる先延ばし

 早くしなきゃいけないと分かっているのに、書類は机の上に積んであるだけ。そのうち、ずるずる処理を先延ばしにしている自分が嫌になったりしませんか。そんなときはまず「なぜ自分はその仕事を先延ばしにしているのか?」と考えてみましょう。それは厄介な仕事で、失敗したらどうしようという不安があるとか、責任が大きすぎる仕事だとか。何か見えてきました? 先延ばししている本当の理由を探る方が、こんな自分は嫌だ!と悩むより建設的ですよね。

 先延ばしの理由は、本当はとてもシンプルだったりすることもあります。例えば「どこから始めたらいいか分からない」というものです。タスクが大きすぎたり、ゴールが遠すぎるように感じたら、プロセスを細切れにしてみましょう。ランダムに書き出してもいいのです。あとから順番をつけ、1つ1つ進めていきましょう。

 もう1つのシンプルな理由は上のケースの逆で「終わりが見えない」というものです。もし、そのプロジェクトに具体的な数値などの達成目標が提示されていないのなら、つけてしまいましょう。自分で勝手に数値を決められないチームのプロジェクトだったら、キッチンタイマーを持ってきて自分がその仕事をする時間を設定するのです。そして、その時間内はタスクに集中します。また、家族の協力を得て、タスクから逃げられない状況を作るという方法もあります。例えば「確定申告の書類を書き終わるまでは、1つ残っているどら焼きを食べたらダメ」というように。家族を巻き込みたくなかったら、自分でパーキンソンの法則をあてはめて、自分で自分の締め切りを作るのもいいかもしれません。そのときは期間はまず2週間にし、期限が来たところで自己評価し、もっと先まで続けていきたいタスクかどうかを判断します。ゴールを決める場合は、達成可能なレベルに設定してください。

仕事量が大きすぎてやる気喪失

 あなたが常に、終わることのない仕事の中に埋もれていると感じているとしたら、まず考え方を変えないといけないかもしれません。「これは全部私の仕事で、私がしなければいけない」と思っていませんか? そんな人には誰かが、「全部しなくていいよ」と言ってあげてくださいね。あなたの長い長いTo-doリストのなかで、達成していないものは思い切って削除してしまいましょう。終わらない仕事を抱えて、プロダクティビティをあげようとあれこれ努力してもまだ終わらない。そんなときは、自分の仕事に対する考え方、自分の時間をどう使いたいのか、自分の人生をどうしたいのかを見直すチャンスです。そして必要ない判断したものはサクッと切り捨てましょう。


 つまり、結局のところは自分の考え方や、行動パターンの改善が必要になってくる、ということですね。これまでライフハッカーで紹介したたくさんのTipsに加えて、みなさんが仕事の能率アップのTipsをぜひコメントで共有しましょう!

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