欧米市場に比べ日本は?――Web to print導入率、各国に開き

インフォトレンズが、日米欧におけるWeb to print導入・利用状況を発表。米国市場での導入率は半数を超えるも、日本市場では5%にも満たなかった。

» 2009年04月02日 19時56分 公開
[塙恵子,Business Media 誠]

 最近になって耳にするようになった「Web to print」だが、日本の印刷会社における導入率は、欧米に比べてまだまだ低い数値であると分かった。Web to printとは、顧客や印刷関係者にWebを介して、印刷における入札、入稿、進捗管理、電子カタログなどのインタフェースを提供するサービス。

 日本の導入率が4%(2008年)だったのに対し、米国が56%、西欧が30%(いずれも2007年)と大きな差がついている。この調査は、インフォトレンズがこれまでに発行した日本、米国、西欧の各市場に関する調査分析リポートの中からWeb to printに関するデータを比較分析したもの。

※西欧には、デンマーク、ノルウェー、オランダ、フランス、スウェーデン、フィンランド、ベルギー、英国、スイス、イタリア、オーストリア、ドイツ、スペインの13カ国が含まれる。
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 その利用方法にも大きな違いが見える。日本では名刺を中心に利用しているが、欧米では名刺などのオフィス文具に加え、販売促進用、カタログ、マニュアルドキュメントといったさまざまな印刷物で扱っており、Web to printを利用した印刷物は全体の約14%に達するという。

 米国では、印刷物発注者側でも平均14%のコスト削減を実現したといい、発注者のメリットも米国の導入率の高さに影響しているようだ。一方で導入時の課題として、日米欧がともに「印刷会社のITスキル不足」を挙げており、問題も浮き彫りになった。

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