タスクシートで“時間のパーティションを切る”のだシゴトハッカーズ

ToDoリストとスケジューラーの使い分けは、スケジューラーにタスクをまとめる際の注意点は――。前回に引き続き、タスクシートを使ったスケジュール管理について紹介します。

» 2009年03月19日 12時25分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

 大橋さん、佐々木さん、前回ご紹介いただいたタスクシートをさっそく使ってみました!



 タスクを入れるとすぐに「今日の帰宅時刻」が分かるので、朝の時点で「このタスクは明日以降に回そう」と計画を立てられるのがいいですよね。「今日終わらなかったこの仕事、仕方ないけど明日に回そう……」というのと、「(最初から)明日に回しておこう」というのでは、だいぶ気持ちも変わりますし。

 ただ、使ってみてちょっと疑問に思ったのは「社内スケジューラーに登録した会議などの予定も、すべてタスクシートに転記すべきなのだろうか?」という点です。タスクシートとスケジューラーの使い分けはどうすればいいのでしょう?

 基本的には、スケジューラーに登録した予定なども転記したほうがいいでしょう。理想は、このシートに書かれているタスクさえやっておけば漏れはない、という状態を作ることだからです。


 これは、ちょうど“時間予算管理シート”ととらえると分かりやすいかと思います。1日という時間を1つのHDDに見立てて、どのようにパーティションを切っていくか、というイメージが近いでしょう。

 普通は、午前中、午後、夕方、夜といったざっくりとした切り方をすると思うのですが、例のExcelタスクシートを使うことで、もう少し細かく区切っていくことができます。その区切りの中で手持ちのタスクをうまく詰め込んでいく、という作業を視覚的に行えるようになるのです。

 タスクシートにすべてまとめるのではなく、スケジューラーにすべてのタスクをまとめる、というやり方ではうまくいきませんか? 「社内スケジューラーの利用は必須だから、できればそちらにまとめた方が手間が省ける」という人もいるかと思うのですが。


 5分とか10分のタスクも含めて漏れなく入れられるのなら、スケジューラーにまとめてもよいでしょう。結局、そういうタスクが漏れるのが問題だと思いますので。


 あくまでも、目的はタスクのやり忘れを防ぐのと、最適なタイミングで各タスクを行うための整理ですので、考え方だけ採りいれていただき、通常使用のスケジューラーにて運用いただくのも1つの方法かと思います。

後編に続く)

筆者:大橋悦夫

大橋
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1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタルハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』、近著に『成功ハックス』がある。

筆者:佐々木正悟

佐々木
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心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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